非銀行利用者1億にモバイル決済、ワイズキーが地中海地域で計画
【ニューヨーク、ジュネーブ26日PRN=共同JBN】認証技術のワイズキーは26日、銀行を未だ利用できないが携帯電話の音声を通じてなら既に接続状態にある地中海地域1億以上の住民を当初の対象とする新しいコミットメントを発表した。ワイズキーはこの地域の金融機関、通信会社、技術会社と提携して、選択された地域でモバイル・ペイメント・テレコ・プラットフォームを運用するため、これに必要な信頼できて確実な相互運用(接続)可能なモバイル・ペイメント(m-payment)技術を提供する。
ワイズキーのカルロス・モレイラ最高経営責任者(CEO)は「このコミットメントのインパクトは、第1段階のアフリカを含めて主として地中海地域25カ国の1億の恵まれない人々に手を差し伸べることである。通信事業者と協力してこのプラットフォームを展開することによって、われわれは銀行サービスを受けられないピラミッド底辺の消費者に到達することができる。このようなコミットメントのために、われわれは携帯電話を金融ツールとして利用できる技術に適応するため当社の技術を使って主として通信事業者と協力している」と語った。
モバイル・ペイメントは、世界数十億の銀行とつながりのない携帯電話利用者に最も基本的な金融サービスをもたらしうる重要なリンクとして台頭している。非銀行利用者層(unbanked)を正式な経済に参加させ、身分証明(ID)と決済機器として彼らの携帯電話を利用してもらうことが今回のコミットメントの重点である。興味あることだが、50億の携帯電話所有者のうち10億人の所有者は、この金融サービスを始める技術的可能性があるにもかかわらず金融サービスに全くアクセスがない。
ワイズキーはこのコミットメントを具体化するために、10月3日にスペインのマラガで開かれる地域地中海都市・政府サミットの実現に向けた主要な提唱者になってきた。同サミットにはスペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相が地中海地域と欧州に指導者の出席を招請している。
コミットメントに関する詳しい情報はhttp://www.wisekey.comを参照。
このイニシアチブの第1段階のひとつとして、スペインのマラガ出身の俳優アントニオ・バンデラスが、地中海地域1億5000万市民のオンライン・コミュニティーを創設するデジタル・メディタレニアン・スペース・サミットの最も意欲的プロジェクトのひとつである初の地中海市民(Mediterranean Citizen)になる。この「アイ・アム・メディタレーニアン」プロジェクトは、マラガのハブから1000年にわたる共通アイデンティティーと文化推進を目的とするさまざまな市民サービスに対する地域全市民へのアクセスを提供しようというものである。地中海にまたがるすべての都市はこのイニシアチブに参加し、地域を通じて相互運用(接続)される地域的な市民サービスプラットフォームを確立することができる。
ワイズキーは、世界のその他の文化的統合地域にもこの活動を再現することを期待している。
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- [金融・保険]非銀行利用者1億にモバイル決済、ワイズキーが地中海地域で計画 2008/09/30 火曜日