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【鳥もつ煮】奥藤本店=山梨県甲府市     推薦者: F番記者

奥藤本店
鳥もつ煮
奥藤本店
冬の天丼セット
 6年ぶりに都内に大雪を降らせたこの日、私たちは仕事で山梨へと向かった。出張の際の恒例ともなったご当地グルメ探し。今回は、手打ちそば「奥藤本店(おくとうほんてん)」を伺った。

 同店は、鳥もつ煮の発祥の店で、知名度も今は全国区となったご当地グルメ祭典「B1グランプリ」で全国優勝を果した甲府鳥もつ煮の参加協力店のひとつ。本業は「そば」のようで創業100年の老舗だが、グランプリ以後は「鳥もつ煮」としての知名度が高くなったとか。

 訪れてみると想像していたよりも店舗を大きく風格が漂う。壁には「B1グランプリ優勝」と書かれた垂れ幕が掛けられ、店内入り口には芸能人のサイン色紙が飾られていた。広々とした店内の窓際に座り、「冬の天丼セット」と今回のメインである「鳥もつ煮」、そして「甲州流純手打ちそば」(もりそば)をO氏とともにオーダーした。

 メニューが運ばれるまでの間、店員さんに同店の歴史を伺った。同店は大正2年に甲府駅前で創業した老舗蕎麦屋。親類縁者と暖簾分けによる「奥藤」は県内11軒に及び、本流である「奥藤本店」はこの「国母店」を拠点に、昨年3月オープンした「甲府駅前店」の2店舗がある。元祖「鳥もつ煮」は昭和25年頃に同店が初めて出したことをきっかけに山梨に広まり、甲府のソウルフードとして親しまれるようになったそうだ。

 奥藤の看板料理「鳥もつ煮」は、鳥の砂肝、ハツ、レバー、キンカンなどボリューム満点のもつに砂糖と醤油で煮込んだ甘辛い味付け。好き嫌いがハッキリ分かれそうだが、私好みで満足。好みに応じて唐辛子を掛けても良いかも…。

 「冬の天丼セット」は、どんぶりから溢れんばかりに盛られた天ぷらは、鱈、鮭、白子、茄子、大葉など。いずれもふっくらとした食感でほんのりと上品な甘みと風味が広がる。タレも甘すぎず、量も適量で、満足の一品だった。

 「甲州流純手打ちそば」は、北海道幌加内産のそば粉と深い井戸から汲み上げた富士水系の天然水を使っていることもあって、そばは腰があって美味しい。同店の最大の特徴である「半生かえしのつゆ」は、口当たりがシャープでこちらも満足できた。

 食べたことのない方は、出張の際にも訪れてみてはいかがだろうか。

 <メニュー>
 鳥もつ煮(大)650円(小)500円、甲府鳥もつセット1180円、つけもつもり900円、甲州流純手打ちそば600円、天丼セット1280円、甲州かつ丼(富士桜ポーク使用)1000円、甲州名物馬刺し1100円など。

 ◆奥藤本店 ▽住所=山梨県甲府市国母7-5-12(駐車場あり)。▽電話=TEL 055-222-0910。▽営業時間=昼の部11:30-14:30 / 夜の部17:00-20:30(水曜定休)





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