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小池安雲の色の魅力

第83章

 立冬も過ぎ、本格的な冬がスタートいたしました。寒くなるにつれて街にはレッドやオレンジといった暖色が増えていきますが、これは暖色を見ると暖かく感じるという心理機能に合っていて、体温もちゃんと上がるそうです。なんとなく取り入れている習慣や文化にも、きちんとした理由があるのですね。

 これは人に対する印象も同じです。例えば「あの人は情熱的だ」と感じるときにはレッド系の暖色を、「あの人はクールだ」と感じるときにはブルー系の寒色をなんとなくイメージするのではないでしょうか。クールなビジネスマンに見せたいときにピンク色のスーツを着る人は居ませんよね。こういった色のイメージを活用すると、自分のキャラクターをしっかりと人に伝えることができます。年末に向けて忘年会などが増えるこれからの時期、人と会う機会に備えて、「伝えたいイメージ」を色で活用してみてはいかがでしょうか。

 まず、ビジネスの基本と言えば「信頼感」。色のなかでも候補はいくつかありますが、誠実さに加えてコミュニケーションを促進してくれるのはブルーです。真面目さと話しやすさの両方を実現してくれます。いつも変わらない安心の信頼感を与えてくれるのはグリーン。ナチュラルな色合いなので、初対面の方にも馴染みやすいでしょう。さらに堅実な印象を与えたい場合には、深い結束や統率力をもたらすネイビーがおススメです。

 次に、仲良くなるために必要な「親近感」の色をお伝えします。明るく見えて、話しやすい雰囲気を作ってくれるのはオレンジ。話すきっかけが掴みづらい…という人見知りな方にはピッタリです。

 「情熱」を伝えたい方にはレッドが良いでしょう。エネルギッシュに見えますし、意志の強さを表す色なので、活発で頼りになるイメージを与えます。

 一方、とにかく「印象に残りたい」場合はイエローがおススメ。ピカイチで目立ちます。多用するとお調子者に見えますが、元は明晰性の色なので上手に使うことで理知的な印象を残せます。これを落ち着いたゴールドにすると成熟さや豊かさが加わりますよ。

 言葉だけがコミュニケーションではありません。色を活用して、交流をどんどん深めていきましょう!

 ここでいつものワンポイントアドバイス。色は、使いすぎるとしつこく感じます。ワンポイントで効かせるのがもっともお洒落で効果的。たくさんアピールしたいからといって、全身に使わないようにご注意あれ!

 2018年11月17日付・第2454号紙面より


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