小池安雲の色の魅力
第51章
3月になりました。3月といえば、確定申告や決算、卒業式の月。いずれも区切りやまとめを意味するイベントですね。しかし、一年の区切りと言えば年末の12月31日なのに、何故3月末なのでしょうか? 疑問に思って調べてみると、昭和22年に施行された財政法第二章第十一条 に“国の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終るものとする。”と明記されていました。学校の年度も、昔はバラバラだったものが明治時代以降に統一されたそうです。優秀な人材確保のため、暖かい季節の方が良いため……4月をスタートにした理由はいくつか挙げられていますが、思えば、農業やファッション等々、携わる業界によって最適な区切りが異なります。
私はと言うと、主だった区切りが存在しない仕事をしています。強いて言えばキャンドルシーズンが訪れる年末は忙しいですが、キャンドルもコンサルティングも講座も多くはお客様のニーズによって動くので流動的です。そして、その自由な感じが性に合っているのでますます区切りが曖昧になる始末。区切りがなくて困る点は、片付けをするタイミングを逃すことです。規則性がないのでだらしなくなってしまうという欠点があります。例えれば、日々コツコツ勉強するのではなく一夜漬けでなんとかしようとするタイプと言えるでしょう。同じような悩みを持つ方、いらっしゃいますか?
規則性を持ってきちんと暮らす。この行動をサポートしてくれる色はグリーンです。グリーンは、計画性のイエローと感情のブルーから成り立っています。すなわち、感情をきちんと鑑みて計画を立てる必要があるということ。だらしなさの原因は移り気な気分にあります。ルールを決めたとしても、気分次第でルールを破ってしまう可能性があるのです。そのため自分の移り気さを考えた上での計画が必要になります。そしてイエローのもう一つの意味は“楽しさ”。馬に人参を与えるご褒美戦法です。楽しさとセットになるように予定を組むとより実行しやすくなるでしょう。もちろん、手帳やデスク周りをグリーンにするという手もあります。私は物事を細かく決めると面倒になってしまう気質のため、まずは身の回りにグリーンを増やすことから始めてみます。
ここで、いつものワンポイントアドバイス。グリーンはマイペースさを増す色でもあります。自分のルールを守るあまり、周りが見えなくなった…なんてことにならないようご注意あれ!
2016年3月17日付・第2358号紙面より