小池安雲の色の魅力
第39章
卒業式のシーズンになりました。 “卒業”という言葉から何年遠ざかっても、胸がキュンといたします。思い返せば、学生時代のように何年間も同じ仲間と一緒に過ごせる関係は貴重ですね。社会人になり、フリーで仕事をしている今となっては一期一会という言葉が身に沁みるようになりました。軽い挨拶をしたきりの方もいらっしゃいますし、偶然の出会いから一緒に仕事をするようになる方もいます。“ご縁があった”と言えばそれまでなのですが、出会いに“差”はあるのでしょうか? できれば素晴らしい関係性を築いていけるきっかけを多く作りたいものです。最近、自己紹介をしたり聞いたりする機会が多かったので、仲良くなりたいと思うポイントである“その人に興味を持つきっかけ”について考えてみました。
答えは非常にシンプルでした。それは“個性的、もしくは具体的なキーワード”!
自己紹介を聞いていて「あ、この方は面白いな」とか、自然と顔やプロフィールを覚えてしまう方の自己紹介は具体的です。「会社員です」よりは「○○の仕事をしています」の方が印象に残るし「○○が得意で○○の仕事をしています」の方がもっとインパクトが強い。個人的なものが伝わると、共感度や興味が高くなります。
これは色に例えるとイエローで、何か個性が光る点をアピールすることで注目されやすくなることを示唆します。さらに、ご縁の色はターコイズ。イエローとブルーの混色です。ブルーは精神性や人間らしさの色。自分という人間をより個人的な視点でアピールすると、価値観が磁石のように合わさってご縁が繋がりやすくなるのです。
私もその法則に気づいてからは「講師やコンサルタントをやっています。キャンドルも作っています」というありきたりな自己紹介をやめて「キャンドル作家です。ねじ好きが高じてボルト型のキャンドルを作っています」というように、自分らしさの表現を折り込んだ自己紹介をするようになりました。その甲斐あってか、覚えてもらいやすくなったと同時に「面白いね」と言われることが多くなりました。ねじ様々です。是非、自己紹介には「へえー」と思われるような一言を入れてみてください。会話が広がりますよ!
ここでいつものワンポイントアドバイス。ターコイズはイエローよりもブルーの分量が多い色。個性、すなわちイエローはスパイスです。ブルーの意味である、“みんなに伝わりやすい言葉”“誠実な態度”で話すことをお忘れなく!
2015年3月17日付・第2322号紙面より