小池安雲の色の魅力
第5章
こんにちは! 7月になるまで祝祭日が無いという事実につい先日気づいた小池安雲です。みなさま、ゴールデンウイークはいかがお過ごしでしたか?
私はというと、イベントでキャンドルを販売しておりました。色々な種類のキャンドルを作っているにも関わらず、ボルトキャンドルがやはりダントツの人気に。形状ゆえんか、ねじ業界の方のみならず建築関係の方々にも多くお声掛けいただきました。「よくできているね、面白い!」というお声のほか、「ワッシャーはついてないの?」なんていうもっともなご意見も! 「すべてロウでできているので、スプリングワッシャーだと割れてしまうんです」なんていう会話を楽しませていただきました。今後も、さらなるボルトキャンドルづくりに精進いたします。
「精進」。着実な成長はグリーンのキーワードです。先月は若葉色のメッセージをお伝えしましたが、今月はより青みを増した「グリーン」にフォーカスしたいと思います。
生まれたての柔らかく繊細だった若葉は、多くの陽の光を浴び色濃く成長してきました。新しい環境に身を置かれた方も先輩方のご指導という光を浴びて、若葉と同様に成長されたことと思います。フレッシュグリーンからグリーンへの変化です。これは「緊張」のイエローが減少したことを意味します。緊張が解けるとどうなるか? リラックスします。少し気が緩んだり、繰り返される毎日に退屈さを覚えてくる時期でもあります。周囲と自分を比較する余裕が出てくるので、落ち込むこともあるでしょう。「隣の芝生は青く見える」芝は緑色。グリーンの「客観性」と「比較」は背中合わせになっています。
ここまで聞くと「グリーンにはあんまりいい意味がないなあ」と思われるかもしれません。しかしこれは、グリーンにとって必要なプロセス。
「リラックス」と「比較」のバランスが良くなると、「程よい緊張感を保ちつつ心地の良い状態で、周囲からの刺激を受けながら自分らしくブラッシュアップしていく」という意味になります。これがグリーン本来の形です。
新たな環境にいらっしゃる方。のびのびと空に向かって成長していってくださいね。
ここで、グリーンに関するワンポイントアドバイス。
グリーンは押さえつけを嫌う色です。木は、空間があってはじめて成長できます。経験の浅い人が頼りなく見えても、倒れないよう縄で縛るのではなく、成長に合わせて添え木のように寄り添っていってくださいね。
2012年5月17日付・第2220号紙面より