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小池安雲の色の魅力

第127章

 今月は参議院選挙がありました。投票所の記入ブースに置いてある候補者名や政党名の一覧を見て、自分の表記に間違いがないかどうかをチェックするのがいつもの流れです。そこで気づいたのですが、前回よりも政党数が増えましたね! 調べたところ、2016年は12政党、2019年は13政党、今回は15政党でした。情報収集の必要性がさらに増しますね。各党のマニフェストなどを確認するために私が大いに頼ったのは、政見放送とネット。主にSNSでした。
 その昔、お酒が飲めるようになった年齢のころ、周りの大人からは「お酒の席でプロ野球の話はするな」と言われていました。ひいきのチームがあるとヒートアップしてしまうから、というのが理由です。SNSと政治の組み合わせも、その危険性を含んでいますよね。多くの情報を得られる場は重宝しますが、いつのまにか舌戦に巻き込まれるということも起こり得ます。
批評家の小林秀雄と数学者の岡潔の対談「人間の建設」において、「一つの言葉を理解するには、前の言葉を理解しなければならない」というくだりがありました。この“前の言葉”とは、単なる前というよりも、解釈の前提という見方ができます。人によって背景や価値観が異なることを理解しつつ、活発な交流を持つにはどうすれば良いのでしょうか。
データを表す色はイエローです。その明るさで細部を照らす明晰性を持ち、個性を尊重する気質も持ち合わせています。しかしその細かさゆえに、細部に気を取られて当初の目的を忘れてしまうことも。言葉尻を捉えて意見を交わすうちに何の話をしていたのか思い出せなくなってきた…という状況はまさにイエローの悪い面が出たと言えるでしょう。その細かすぎる点をフォローするのが、反対色のバイオレットです。目的という意味を持つため、寄り道しがちなときに「なんの話だったか」という軸を思い出させてくれます。さらに鎮静と独自性を併せ持つため、いったん落ち着いたうえで「私はこう思う」と、相手を攻撃することなく自己主張ができるのも特徴です。細部までしっかり意識しつつもとらわれすぎず、良い未来に向かうための意見を交わせるように選挙後のこれからも意識していきたいですね。
ここでいつものワンポイントアドバイス。バイオレットは場を落ち着かせてくれますが、高貴な色なのでちょっと偉そうになってしまう可能性も。尊大になりすぎないよう、使いすぎにはご注意あれ!


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