小池安雲の色の魅力
第125章
ゴールデンウイーク、長い方は10連休だったようですね! リフレッシュされた方も多いのではないでしょうか。休みがあけた日の電車はかなり混んでいました。長期で休んだあとは、だるさを覚えたり憂鬱になりやすいと言われています。カラーセラピーのお客様も「気分が落ち込んでいた」とおっしゃる方が増えました。
心の動きは、つかみどころのない川の流れのようなものです。ゆったり流れるときもあれば、降りすぎた雨で氾濫することもあります。川の流れが天候に影響されるように、気持ちも環境によって変わります。不調な際に無理をしないのが最善のときもあれば、頑張りどころを逃さないのも大事です。その違いを見極めるためには、まずは心の声に耳を傾けることが必要です。
多くの方とお話しをしてきて感じるのは、傷つきやすい人が弱いとは限らないということです。むしろ、自らの傷をきちんと受け止められる人は、繊細さを持ちながらもしなやかな強さを手に入れていきます。自分の弱さに目を瞑ったり、強引な自信でごまかしたり、他者のせいにしているときは、一時的に強くはなれても長くは続きません。筋肉が程よい負荷によって強くなるように、心も適切な負荷によって強くなります。弱みや落ち込みを、卑下することなく正しく受け入れられる人は強いのです。
筋肉が太い筋と細い筋の収縮によって動くように、心も強さと繊細さの収縮によって動いています。肉体を鍛えるように心を意識して、“心の筋トレ”をしていきましょう。
心や精神を表す色はブルーです。ブルーは水のように捉えどころがありませんが、そのぶん柔軟性に長けています。さらに、ブルーはコミュニケーションを司る色です。心の声を聞くことで臨機応変に状況を判断する、まさに伸縮自在な筋肉のような存在と言えるでしょう。一方、繊細さの色はイエロー。傷つきやすくある反面、自信を表し、弱さを認めたうえで前向きな強さを得られます。この、ブルーとイエローを合わせたのがグリーンです。樹木のようにブルーの水とイエローの光を浴びながら、根を張り花を咲かせ、果実を実らせます。しなやかさと繊細さによって、豊かさが育まれるのです。心の筋トレで育った木は、あなたが辛いときに木陰で休むのを助けてくれるでしょう。
ここでいつものワンポイントアドバイス。グリーンは安定の色ですが、安定しすぎて変化を恐れると枯れてしまいます。冒険もお忘れなきよう、ご注意あれ!