小池安雲の色の魅力
第112章
4月になりましたね。私は今月になってようやく確定申告を終えました。申請期限が延長されると、それに合わせて作業を先送りしてしまうのはなぜでしょう。「今年こそは、こまめに帳簿をつけるぞ!」と毎年決意するものの続いたためしがないので、この数日は気を引き締めて毎日記帳しています。果たして続くでしょうか…
春になると「新しく何かを始めよう」という気持ちになりますね。私は色彩心理などを講座で教えているのですが、この時期はやはりお申込みやお問い合わせが増えます。みなさん、何かを始めたい、学びたいという意欲が高まるようです。
その、何かをしたくてウズウズする気持ちを象徴する色はレッドです。最近講座をお申込みされた方たちに受講の理由を伺うと「もっと知りたい」「つい惹かれた」「好きだから」という、情熱を感じるお答えが多かったのが印象的でした。何かを始めるというのは、静から動へと舵を切ることなので、かなり力が必要です。その力が、動きたいという気持ちによって後押しされているのかなと思います。ただひとつ、勢いよく始めた場合に注意したいのは、その勢いが冷めるのも早いこと。レッドは活動的なのですが、それは瞬発力のようなもので持続性があまりないのです。では、熱を持続させるためにはいったい何が必要なのでしょうか。持続の意味を持つ色から考えてみましょう。
持続を表す色はマゼンタ(赤紫)です。文字通り、レッドにバイオレットが加わった色。バイオレットには、目標や夢という意味があります。ただ理由もなく行動し続けるのは大変ですが、目標があれば話は別ですよね。「どんな自分になりたいか」「何を実現したいのか」「今週は何をしたら良いのか」など、自分が目指す姿や目標が明確になれば、やる気が出ます。情熱が消えそうになったときは、夢や目標を思い出すことで熱が復活するでしょう。
バイオレットのもう一つの良さは、レベルアップを求める色だということ。目標を達成したあともさらに良くなりたいと願うため、活動が止まることはありません。始まりはレッド、継続はマゼンタ。状況によって色を意識し、情熱をコントロールして挑戦を軌道にのせましょう。私も、マゼンタパワーで帳簿の記帳を頑張ります。
ここでいつものワンポイントアドバイス。レッドは活動的な色で力の消費が早いため、エネルギーの補給が必要です。食事や睡眠など、身体への栄養補給も忘れないようにご注意あれ!
2021年4月17日付・第2541号紙面より