小池安雲の色の魅力
第109章
2021年になりました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。お正月はいかがお過ごしでしたか? 私は、今年は新型コロナウイルス対策のために実家には帰らず、初めて一人だけでおせち料理を作ってみたのですが、やはり父母が作る味には敵いませんでした。来年こそは、家族や親せきの顔を見ながら過ごせることを願っています。そのためにも、この一年を無事に過ごせるように祈るのみです。
数秘術という、西暦でその年の流れを読み解く方法によると、2020年は土台やルール、チームワークがテーマとなる年でした。一年前はまさか世界のルールそのものが変わることになるとは想像もしていませんでしたが、“新しい生活様式”という言葉にも表される通り、まさにルールと協調が重要な年になったなと感じています。
では2021年はどのような年になるのかというと、既成の枠組みを超えた“自由”がテーマになります。テーマカラーはブルーです。ブルーは水に例えられます。水は、器がないと一面に広がりますし、量が多ければ勢いがつきます。制限がないぶん、とても柔軟で動きがある反面、制御が難しいのが特徴です。物事を枠におさめようとすると苦労をするかもしれませんが、固定観念や古いしきたり、現代に合わなくなったルールを変えていくにはとても良い時期と言えるでしょう。ただし、型があるから型破り、型を知らぬ人がやると形無しになるとも言いますね。まずはしっかりと自分の土台を築いたのちに、柔軟に対応していく臨機応変さが、今年は求められる気配です。
もうひとつ特筆すべきなのは、人の在り方や物語などの“精神性”がさらに重視されるようになるということ。モノそのものだけではなくて、そこに至るまでのストーリーや関わった人の想いなどに、より共感しやすいものに関心が集まるのがブルーの特徴です。これも、型破りと形無しの両面の見方ができます。良いモノにストーリーがあればさらに支持されますが、ストーリーがあってもモノが悪ければ、それは淘汰されていくでしょう。結局のところ、いつの時代も真摯に、信頼を大切に積重ねていくことが大切ですね。
ここでいつものワンポイントアドバイス。ブルーは自由さと誠実さという二大要素を併せ持つ万能色なので、困ったときに頼りになります。ただし、水のようにサラッとしているので、相手の印象に残らないことも!? 使うタイミングには、くれぐれもご注意あれ!
2021年1月17日付・第2532号紙面より