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競争・外国投資改革の勧告書提出、カナダ「競争政策審査パネル」

 【オタワ1日CNW=共同JBN】カナダ政府の「競争政策審査パネル」は1日午前、「勝つための競争」(Compete to Win)と適切なタイトルが付けられた待望の報告書をジム・プレンティス産業相に提出した。パネルの勧告の中で重要なのはカナダ外国投資審査プロセスの大幅な自由化、カナダ競争法条項の実施と修正の調整提案である。勧告はカナダの競争力強化を明確に目的としている。

 カナダ競争政策審査パネルは、長期経済計画「アドバンテージ・カナダ(カナダ優位性計画)」と2007年度予算案を引き渡した後、カナダの競争・外国投資法と政策を検討するためカナダ政府が任命した。報告書は、最近のカナダ外国投資・合併審査プロセスの前例がないほどの進展を受けて発表された。

 提案で最も劇的なのは外国投資に関する部分である。報告書の中でパネルはカナダ投資法の抜本的改革を提言しており、これは現在の外国投資審査プロセスを大幅に緩和するとみられる。パネルの重要提案は以下の通り。

 ※直接投資のための外国投資審査の基準点を2億9500万カナダ・ドルから10億カナダ・ドル(総資産ではなく「企業価値」で)に引き上げる。

 ※外国投資審査の検査を、取引が「カナダの純便益になる」と規定する投資家から外国投資は「カナダの国益にならない」として取引阻止の規定をする産業相に変更する。

 ※輸送、金融サービス(銀行合併を含む)ウラン採掘、文化産業などセンシティブな産業の外国投資審査を自由化し、外国投資審査基準点を10億カナダ・ドルと提案したセンシティブな分野(文化産業を除く)への全投資審査の基準点と付属的な文化的特性を持つカナダ企業買収に関する少数の例外を調整する。

 カナダ投資法の改革は、外国投資家(国営投資機関とソブリンウエルスファンドを含む)によるいわゆるカナダ産業の「空洞化」をめぐる激しい論争があるためパネルの最重要項目と一般に思われていた。カナダ投資法審査プロセスの改革提案と「データによると、外国の支配下にあるカナダの非金融産業の資産比率は近年顕著な変化が見られない」との結論で実証されたように、パネルは空洞化議論を退けた。

 審査のもうひとつの重要な焦点は、カナダ競争法を含めカナダの国内競争規制へのアプローチだった。この点に関し、パネルはカナダ産業省競争局が2003年に競争法に関する諮問プロセスを開始して、最後は前政権の崩壊で成立しなかった法案C-19を採用したのと同様に、おなじみの領域に足を踏み入れていた。

 競争法に関する重要な勧告には以下が含まれる。

 ※カナダ競争法合併審査を米合併審査慣行と一致させ、当初の審査期間と30日としさらに30日の延長を可能にする。

 ※競争法の価格差別、販売促進割引、暴利価格条項を撤廃する。

 ※共同謀議条項を撤廃し、「ハードコア」カルテルに対処するより強力な(本質的な)刑事条項および競争者間協力のその他の事例に対処する民事条項に差し替える。

 また、パネルは産業相と議会に直属する新しい独立した「カナダ競争力評議会」の創設も勧告した。この評議会の使命はカナダでの競争を擁護することになろう。

 カナダ投資法をはじめ勧告の一部は広範囲にわたり、総選挙の可能性もあるため、少数与党の現政権がパネルの多くの提言のうちのどれを実行できるか、また実行するかは現時点では不明である。

 スブラタ・バッタチャルジー氏はカナダ・トロントの法律事務所ヒーナン・ブレーキーLLCの競争業務責任者である。同氏は最近、グローバル・コンペティション・レビュー誌により「競争業務担当弁護士上位40人」のうちの1人に指名された。アダム・S・グッドマン氏はヒーナン・ブレーキーの競争・訴訟グループのアソシエートである。両氏は外国投資と合併審査プロセスに関係する外国投資家とカナダ企業を規則通りに代表する。

 ヒーナン・ブレーキーのカナダ国内事務所連絡先は以下の通り。
 トロント(416.360.6336)、モントリオール(514.846.1212)、バンクーバー(604.669.0011)、ケベックシティー(418.524.5131)、カルガリー(403.232.8223)、シャーブルック(819. 346.5058)、オタワ(613.236.1668)、トロワリビエール(819. 373.7000)、ビクトリア(250. 381.9321)
(注)文中の記事、論評は一般情報のみを提供している。法的助言や意見として考えるべきでなく、そのように信頼すべきでない。

(共同通信PRワイヤー)


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