ライトレール橋開通で祝う、再統合40年のエルサレム
【エルサレム24日PRN=共同JBN】エルサレム市は6月25日、盛大な祝賀行事とサンティアゴ・カラトラバ氏設計のエルサレム・ライトレール鉄道橋の正式開通で再統一40周年を祝う。この橋は聖都へのドラマティックな新しい入り口となり、同市のライトレール・システムの中心となる。
カラトラバ氏は、軽量で透明な構造の2本のライトレール軌道内に歩道とその下の公共広場を収容する斜張橋を設計した。1本の斜めのパイロンがエルサレムへ向かう方向をはっきり示している。ケーブルは三次元的にスペースをつくり出す放射線状の形にまとめられて、聖都のシンボルとしてダビデ王のハープの形を示しているので、市民はこれを「弦の橋」と呼び始めている。
カラトラバ氏は「橋は分かれていたものをまとめる。橋は進歩のため、平均的な市民のために建設される。橋には宗教的な次元さえある。『宗教的』と言う言葉は『つながりをつくる』という意味のラテン語から来ている。1つの橋がエルサレムのような都市では多くの意味をつくり出す」と述べている。
開通式はエルサレム市の主催で6月25日午後6時から行われる。この日は橋の建設の映像、エルサレムのビデオが大型の野外スクリーンで映写され、花火やダンサー、児童合唱隊に合わせてエルサレム交響楽団が演奏する。橋にはゆっくりと照明が向けられ、夕闇の中に浮かび上がってトランペット、ハープ、合唱に迎えられる。エフド・オルメルト首相とエルサレムのウリ・ルポリアンスキ市長が祝賀式典の司会を務める。
建築家で技師のカラトラバ氏は1981年に活動を開始して以来、13カ国で29以上の橋を完成させた。最近ではイタリアのレッジオエミリアで3つの橋が2007年末に完成した。ベネチアのクアルトポンテ・スル・カナルグランは2008年末に完成する。そのほかにも米テキサス州ダラス、アイルランドのダブリン、スペインのバレンシアで橋の設計、建設が行われている。
カラトラバ氏のその他の有名プロジェクトには故郷のバレンシア市にある芸術科学都市(1991年に建設を開始し現在も継続中)、フランスのリヨン-サンテクジュペリ空港鉄道駅(1994年完成)、ポルトガル・リスボンのオリエンテ駅(1998年)、カラトラバ氏の米国で最初のプロジェクトであるミルウォーキー美術館(2001年)、アテネ・オリンピック・スポーツ施設(2004年)、スウェーデン・マルメのターニングトルソ・タワー(2005年)などがある。現在設計、建設中の建物はニューヨークの世界貿易センター輸送ハブ、米ジョージア州アトランタのアトランタ交響楽団の新音楽センター、西半球で最も高いビルになるシカゴ・スパイア、オランダのマーストリヒト大学のスポーツ施設とキャンパスビル、イタリア・トルベルガタのローマ第2大学、年内に完成予定のリエージュ・ギルマンTGV駅など。
(共同通信PRワイヤー)
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- [-]ライトレール橋開通で祝う、再統合40年のエルサレム 2008/06/24 火曜日