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元田玲奈医博が受賞、第3回ステムセルズ若手科学者賞

 【ダーラム(米ノースカロライナ州)、ソウル20日PRN=共同JBN】医学ジャーナル「ステムセルズ」(STEM CELLS登録商標)は20日、元田玲奈医学博士が「第3回ステムセルズ若手科学者賞」を受賞したと発表した。「国際幹細胞シンポジウム」が共同スポンサーになっている賞金1万ドルのこの賞は、国際審査員団がステムセルズに掲載され最も重要であると判断した研究論文の中心的執筆者である若手科学者に毎年与えられる。東京大学医学部を卒業した元田博士はシンガポール国立大学付属分子細胞生物学研究所で、伊藤嘉明教授と大里元美准教授の指導の下に若手科学者賞を受賞することになった研究を実施して医学博士号を取得した。元田博士は現在、東京・虎の門病院の小児科に勤務している。

 ステムセルズは、血球を生成する幹細胞の分子保護要因として「RUNX1」の重要性を記述している元田博士の画期的な論文を掲載した。転写因子タンパク質のRUNX1はフェールセーフ細胞機構を維持することにより、がんを誘発する分子損傷からこれらの重要な細胞を保護している。このことは白血病やリンパ腫のような血球悪性腫瘍に対し新たな治療オプションを提供する可能性がある。この記事はウェブサイト(http://stemcells.alphamedpress.org/cgi/content/full/25/12/2976)で自由に閲覧できる。

 ステムセルズの共同編集者になっている英ニューカッスル大のミオドラグ・ストイコヴィッチ教授は「元田博士の発見が今一度明確に示しているのは、これらの新事実が疾病予防と新しい希望の持てる一段と効果的な治療オプションの開発の両面で役立つ可能性があるので、基本的な分子構造の理解が不可欠であるということだ」と語った。これに対し、ステムセルズのもう1人の共同編集者である米チューレーン大学健康科学総合研究センターのドナルド・フィニー教授は「元田氏と彼女の同僚の原稿は、幹細胞の自己再生、細胞増殖、細胞死を調整する分子構造がいかに密接不可分に関連しているか、またこれら経路の混乱がいかに悪性腫瘍を促進するために連携しているかを示す非常に良い例だ」と語った。

 韓国・ソウルで開催中の第6回国際幹細胞シンポジウムで6月20日に授賞式が行われた第3回若手科学者賞は、研究のペースが速いこの分野で最も重要な事柄のひとつと見られている。韓国カトリック大学細胞遺伝子治療研究所の所長でシンポジウム組織委員会委員長であるオ・イルハン教授は「ステムセルズは幹細胞研究と再生医療に専念している最古の歴史と高い評価を有するジャーナルである。今年6年目を迎えた国際幹細胞シンポジウムはこの国際的なジャーナルと提携することを喜んでいる」と語った。
 国際幹細胞シンポジウム(http://www.cic.re.kr/symposium)は韓国カトリック大学教授陣が毎年開催しており、そこでは最先端の研究者たちが幹細胞と治療用途を対象にした最も有望な基礎研究と臨床研究について熱心な議論を展開する。

 ステムセルズ(http://www.StemCells.com)は細胞分化と細胞増殖に関する国際的ジャーナルで、幹細胞の基本的室内研究と患者治療へのトランスレーションを記述しているオリジナルな記事と簡潔なレビューを発行している。このジャーナルは幹細胞と再生医療のあらゆる側面をカバーしている。創刊26年目のステムセルズは研究のペースが速いこの分野に専念している初めてのジャーナルである。そのインパクト・ファクターは7・924で全ハイインパクト国際ジャーナルの上位3%に入っている。

(共同通信PRワイヤー)


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