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アレルギー対策で世界的協力を、WAOが呼びかけ

 【ミルウォーキー(米ウィスコンシン州)18日PRN=共同JBN】初の世界アレルギー・リポートは、世界的なアレルギーとアレルギー性疾患の増加に取り組むために緊急の世界規模の協力を呼びかけた。

 世界アレルギー機構(WAC)は2008年6月18日、世界各地でのアレルギー、慢性呼吸器疾患の広がりに関する初めてのリポートを発表し、現在のアレルギーのエスカレーションを抑えるために直ちに協力するよう呼びかけた。過去20―30年で、アレルギー性疾患の罹患率は大幅に増大し、弱まる兆候が全くない傾向である。世界で4億人がアレルギー性鼻炎を経験し、世界で3億人がぜん息(1)にかかっていると推定されており、その経済コストは結核とHIV/エイズの合計コストを上回ると推定されている(2)。このリポートが伝える最も憂慮すべき所見は、アレルギーとその関連疾患の患者が大幅に増える一方で、アレルギーの診断、治療の訓練を受けた健康管理専門家の数は減少しており、多くの患者が診断、治療を受けずに放置されているということである。この「世界アレルギー状況リポート」はこのような情勢に対応するための初めてだが、基本的な前進である。

 WAOのウォルター・カノニカ会長はリポートの内容について「この初の世界アレルギー状況リポートはアレルギー性ぜん息、食品アレルギー、アナフィラキシー、花粉症など、すべてのタイプのアレルギー性疾患の罹患率が上昇しているという重大な状況を示している。しかし、健康管理のリソースはこれに応じて増えているわけではない。アレルギー用ライセンス薬への世界的なアクセスを緊急に改善する必要がある。WAOはこうした難問を分析、対処、対応する最前線に立っている」とコメントしている。

 ― アレルギーは21世紀の大問題である―世紀が進むにつれて悪化すると予測されている(1)
 ― 世界の気候変動、水洗トイレ化率の上昇、途上国の急速な工業化のため、アレルギーはさらに広がり、より複雑に、より攻撃的になっており、患者はもはや特定の季節や場所に限定されない多くのアレルギー性障害、20年前にはわれわれの住む環境にはなかった多くの天然物質、合成物質によって起こる多くのアレルギー性障害にたびたび苦しんでいる
 ― 環境の変動は患者の生活の質と労働生産性に大きな影響を及ぼしている
 ― アレルギー性疾患は患者が診療を求める理由の中で最も多いものの1つである
 カノニカ会長は世界のアレルギー状況に対処するWAOの役割を強調して、「世界的なアレルギー問題、なかでもアレルギー性疾患に関連する医療、社会、経済問題に対応するため、WAOは医師、科学者、政府当局者の協力枠組みを提供する決意である」と述べた。

 リポート全文は2008年6月18日からhttp://www.waojournal.orgで見ることができる。

 ▽その他の情報
 この活動はUCB、ネスレ、ストーラージーンズからの無制限の教育資金提供のサポートを受けている。

(共同通信PRワイヤー)


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