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富士通研究所、紙と電子データの暗号化技術の開発に成功

 富士通研究所は10日、紙と電子データ暗号化技術で、権限によってドキュメント内の閲覧可能領域を変えられる技術の開発を世界で初めて成功したことを発表した。紙や電子データ内の機密情報を部分的に暗合することで、許可された人だけがその内容を閲覧することができ、印刷物や電子データの情報漏えい防止が期待できる。同社は今後、PFU社(石川県かほく市)を通じて同技術を活用した製品、ソリューションの提供を進める。

 新開発の暗号技術は配布資料に記載された重要な情報を権限によって部分的に暗号化することができる。セキュリティレベルを確保しながら様々な権限の人が1つのドキュメントを共有することが可能だ。情報漏えいの経路としても最も多いとされる、紙媒体をはじめ、電子データを問わず暗号化・復号できる。

 同技術によりセキュリティの確保、コスト削減が可能として、同社はオフィス、病院、官公庁をはじめ、情報漏えいに対処しながら情報の共有化を進める組織や、複数の企業への発注依頼書や障害管理表の共有など、外部との情報共有が必要な組織への採用を期待している。

 なお、この技術のソフトウェア製品への適用事例は、6月13日に目黒雅叙園(東京都目黒区)、7月9日にホテル阪急インターナショナル(大阪府大阪市)で、PFUが開催する「PFU ITフェア」に展示される。詳しくは富士通公式ホームページ、http://pr.fujitsu.com/jp/まで。


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