現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 四輪・二輪


炭酸ガスを冷媒に、自動車用空調で採用呼び掛け

 【ブリュッセル5日PRN=共同JBN】米アリゾナ州フェニックスでの自動車産業界の主要な催しにおける重要な発表に先立って、自動車メーカーは空調用次世代冷媒で持続可能な炭酸ガス技術を採用し、効果的でなく、潜在的な毒性を持ち可燃性の化合物を使用しないよう求められている。

 デュポン社とハネウェル社が共同で提案している自動車空調用冷媒のHFO(高フッ素化有機化合物)1234-yfについて多くの問題が未解決のまま残っている。この新しい化合物は潜在的に有毒であり分解の際の大気への影響が分かっておらず、現在使用されているR-134aに基づくシステムより効果が劣っている。

 そのうえこの新しい化合物は可燃性である。独立したテストで明らかになっているように自動車が正面衝突した際、この冷媒は自動車内部に火災を引き起こす可能性がある。
 ノルウェーの著名なエネルギー研究センター、シンテフ(SINTEF)のペーター・ネクソー氏は「現在既に空調システムに使用できる安全で、持続可能なグローバルなソリューションがある。つまり炭酸ガスである。早急にこれに移行し、短期的な経済利益のために化合物によって安全性や環境上のリスクを追加することを避けるべきである」と語った。

 しかしこれら大手化学企業は自動車メーカーが自然の冷媒である炭酸ガスを採用する決定をできるだけ遅らせようとこの化合物を強力に宣伝している。

 グリーンピースの特別プロジェクト責任者であるウォルフガング・ローベック氏は「化学メーカーが何年にもわたって販売してきたCFC、HCFC、HFCはオゾン層と地球の気候に大きな害をもたらしてきたことが証明されている。これらの企業は過去の過ちを繰り返さずに、大気にどんな影響を与えるか分からない新化合物を販売しないと言う歴史的なチャンスに遭遇している。この新化合物は潜在的に有毒で、現在使用されているひどい汚染を引き起こすR-134aの寿命を不必要に引き延ばす。世界の温室効果ガス排出の少なくとも3%が危機に陥っている」と述べた。

 ▽背景
 欧州連合(EU)が現在の冷媒HFC-134aを段階的に廃止するとの決定によって自動車用空調市場は145億ドルの価値のある争奪戦を引き起こす。ドイツ自動車協会(VDA)は既に冷媒として炭酸ガスを選択している。世界の自動車メーカーも近く決定する必要がある。

 「炭酸ガス・ソリューション・アライアンス」は自動車空調での炭酸ガス技術使用をサポートする組織の集まりである。サポーターにはグリーンピース、ドイツ環境支援協会(Deutsche Umwelthilfe)、イグゼティック、コンベクタ、シンテフ、Sheccoが含まれる。

(共同通信PRワイヤー)


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する