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B、C型肝炎への国際的対策を、世界肝炎アライアンス

 【ジュネーブ19日PRN=共同JBN】新しく結成された非政府組織である世界肝炎アライアンスは19日、慢性ウイルス性B型肝炎とC型肝炎に罹る人々の予防、診断、治療のさらなる向上を進めるよう世界各国政府に呼びかけた。

 世界で約12人に1人に相当する5億人が慢性のウイルス性BもしくはC型肝炎に罹っていると推計されているが(注1、2)、これらの病気と戦うための関心と政治的意志には重大な欠落がある。

 世界肝炎アライアンスは同日、初めてで真の国際的肝炎デーを制定するため、「肝炎地図:データマップの完成」の開始を発表した。これは慢性ウイルス性のB型肝炎とC型肝炎に関係する統計数値と情報に対する初の世界的公開要覧となることを目指す資料である。肝炎地図はこの2種のウイルスに関する世界的な統計数字が驚異的に欠落している結果として開始された。

 世界肝炎アライアンスのチャールズ・ゴア会長は、現在このようなデータがないことから地域的,国家的、国家的なレベルでより大々的な調査の必要性を浮き彫りにしたと語った。同会長は「このような情報が容易に入手できないならば、政府はどのようにして年間150万人も死亡するこれら病気との取り組みを始めることができようか。各国政府はまったく手探りで取り組んでいるだけで、慢性ウイルス性のB型肝炎とC型肝炎が国家的、国際的なヘルスケア問題の上位に据えるようもっとなすべきことがある」と語った。

 世界肝炎アライアンスはまた、ウイルス性のB型肝炎とC型肝炎と戦う目的で「2012年への12の要望」へのコミットメントに署名するよう各国政府に求めている。12の要望は政策決定者に対して、病気のインパクトと公衆衛生の観点から問題に対応する方策採用の重要性を認めるよう求めた一連の要求である。

 モロッコのカサブランカ大学医学部のC型・B型肝炎専門家で、世界肝炎アライアンス公衆衛生パネルの12メンバーの一人であるソリス・ジャミル教授は「慢性肝炎に対する挑戦は、今日対処できないまでも、今日の患者が肝炎に進行する20年後に大きな重荷になることをヘルスケア当局や政策決定者に認識してもらうことである。明日になって対処できないなら、今日から行動を起こす方がいい」と語った。

 オーストラリア・シドニーにあるサウスウェールズ大学HIV疫学・臨床研究全国センターでウイルス性肝炎臨床研究部長で、公衆衛生パネルのメンバーであるグレッグ・ドーア教授は「慢性ウイルス性肝炎が公衆衛生に与えるインパクトに関心と理解を深めることが、実証された予防とケア戦略への行動を動員するため必要である。関心を高めることが支援運動を促し、世界的資金集めを強化し、慢性ウイルス性肝炎にかかった人々に与えるだろう汚名と偏見を減らすことになる」と語った。

 慢性ウイルス性のB型肝炎とC型肝炎に関するデータ

 *世界で5億人は現在、B型もしくはC型1、2の肝炎に罹っている。
 *これはHIV/AIDSの患者数の10倍以上である。
 *B型とC型の肝炎のどちらかで、毎年150万人が死亡している。
 *地球上の3人に1人がどちらかもしくは両方のウイルスに感染している。
 *罹患した5億人の大多数が感染していることを知らない。

 ▽世界肝炎デー
 世界肝炎デーは5月19日と指定されており、全く新たにすべて患者主導の活動である。この日は慢性ウイルス性肝炎がHIV/AIDSで見られる取り組みに近い関心のレベルあるいは政治的意志のあるところはどこにもないという懸念に応えて開始された。B型とC型肝炎が慢性的に感染し、年間死亡する数も同じスケールであるとの事実があるにも関わらずこういう状態である。

▽世界肝炎アライアンス(World Hepatitis Alliance)について
 世界肝炎デーは、世界の200余りのB型、C型肝炎患者グループを代表して新たに結成された非政府組織、世界肝炎アライアンスによって調整されている。世界肝炎アライアンスは欧州、地中海東部、北アフリカ、北米、南米、オーストラリア、西太平洋の世界7つの地域の患者グループ選出の代表委員会が運営している。

 詳しい情報はhttp://www.worldhepatitisday.comを参照。
 (注)
  [1]World Health Organization. Hepatitis B Fact Sheet:
http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs204/en/index.html (accessed May 1, 2008)
[2] Initiative for Vaccine Research, Viral Cancers, Hepatitis C. World
Health Organization, 2006.
http://www.who.int/vaccine_research/diseases/viral_cancers/en/index2.html
(accessed May 1, 2008)

(共同通信PRワイヤー)


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