米医薬品会社スティーフェルがアトリーン開発の2社を買収
【コーラルゲーブルズ(米フロリダ州)6日PRN=共同JBN】皮膚病専門の世界最大手独立系医薬品会社スティーフェル・ラボラトリーズは6日、皮膚充填剤アトリーン(Atlean登録商標)の開発者であるABRインベントとABRデベロップメント両社を買収したと発表した。
スティーフェルはABRインベントとABRデベロップメントの全株式を最終的な株式購入契約を通じて取得する。ABRインベント、ABRデベロップメント両社はフランスの法人である。
スティーフェルのチャールズ・W・スティーフェル会長兼最高経営責任者(CEO)は「当社はかねてから皮膚科製品ポートフォリオに追加する適切な皮膚充填剤を探し求めてきた。当社チームはデューディリジェンス(適正評価)と深い研究調査を実施した後、そのイノベーション、専門知識、製品ポートフォリオが世界のエステティック市場での当社の立場を大きく強化することになるABRデベロップメントの買収を提案した。われわれの提案が受け入れられたことを喜んでいる」と語った。
皮膚充填剤アトリーン(登録商標)は現在、フランスとイタリアで商品化され、製品の流通・製造契約は欧州全域でなお有効である。ABRデベロップメントが正式に雇用したすべての営業マンは今後スティーフェル・ラボラトリーズの雇員となる。
スティーフェルは今後18カ月にわたり、欧州の一部、アジア太平洋、中南米とカリブ諸国を含む多くの地域で皮膚充填剤アトリーンを発売する計画である。同社は米食品医薬品局(FDA)と世界のその他規制当局から迅速に認可を得る製品を申請するためアトリーンの臨床開発を継続する。同社はまたABRのポートフォリオからその他の製品も開発したいとしている。
スティーフェルのビル・ハンフリーズ社長によると、同社は皮膚充填剤アトリーンが世界の主要なエステティック市場で認可されることを楽観視している。
ハンフリーズ社長は「皮膚充填剤の使用は極めて急テンポで世界的に伸びている。当社はそのポートフォリオに皮膚充填剤アトリーンを付け加えることを選択したことによって、当社の大切なパートナーであある医師に独自の幅広い選択肢を提供することができ、一方医師はこれら製品を患者に提供することができるようになる」と語った。
皮膚充填剤アトリーンは、ヒアルロン酸ジェルにリン酸三カルシウム微粒子(Beta-TCP)を混ぜ合わせて使う。この注入製品は顔の彫りを変え、造作し直すため勧められる。
ヒアルロン酸は皮膚に水分を移し、送り込んで皮膚に弾力性を与える作用があり、皮膚細胞に元々存在する物質である。ヒアルロン酸は皮膚充填剤アトリーンの主要な成分として、即効的かつ一時的にふっくらさせる効果があり、リン酸三カルシウム微粒子(Beta-TCP)はコラーゲンの内在性合成を促すことで製品の持続効果に貢献する。
ABRの買収によってスティーフェルは、急速に成長する皮膚充填剤市場に参入する機会が得られる。世界の人々は侵襲性外科的手術によらず若返りの方法を求めているため、皮膚充填剤市場は2010年には10億ドルを上回ると推定されている。
▽皮膚充填剤アトリーン(登録商標)について
皮膚充填剤アトリーンは生体吸収性の彫り、造形用の皮膚増量/充填剤であり、ヒアルロン酸(HA)とリン酸三カルシウム微粒子(Beta-TCP)を加えたものである。アトリーンは皮下もしくは皮膚内に移植される。
ジェル状のアトリーンは、TCP微粒子は化学薬品リン酸カルシウムに属する生体に順応し、生体分解性があり、免疫学的に不活性、無毒な合成セラミックであるTCP微粒子を含有している。
皮膚充填剤アトリーンは2006年にCEマークを取得し、フランスとイタリアで商品化されている。
▽スティーフェル・ラボラトリーズ社(Stiefel Laboratories, Inc.)について
1847年創立のスティーフェル・ラボラトリーズ(株式非公開会社)は皮膚病専門の世界最大手の独立系医薬品会社。皮膚病用の一連の処方、非処方製品を製造、販売している。最新の有名ブランドには、デュアック(登録商標)ケアシステム(CS)で販売されるデュアック局所ジェル(クリンダマイシン1%-過酸化ベンゾイル5%)、エボクリン(登録商標、リン酸クリンダマイシン)フォーム1%、ラクシック(登録商標、ベータメタソン・バレレート)フォーム0・12%、ミミックス(登録商標)クリーム、オラックス(登録商標)/オラックスE(商標)コンプリートパックでも市販されるオラックス(プロピオン酸クロベタゾール)フォーム0・05%とオラックス-E(商標プロピオン酸クロベタゾール)フォーム0・05%、ソリアタン(登録商標)CKコンビニエンスキットで市販されるソリアタン(登録商標アシトレチン)カプセル、ベルデソ(商標、デソニド)フォーム0・05%、ブレボキシル(登録商標)ニキビ洗顔キットにパッケージされているブレボキシル-4クリーミーウォッシュ(過酸化ベンゾイル4%)とブレボキシル-8クリーミーウォッシュ(過酸化ベンゾイル8%)、エクスティナ(登録商標、ケトコナゾール)フォーム2%、オイラタム(登録商標)クレンジングバー、フィジオジェル(登録商標)、スティープロクス(登録商標)(シクロピロックス・オラミン)、リベールスキン(商標)、サルナ(登録商標)などがある。同社が全額出資している世界的なネットワークは30以上の子会社で構成されており、6カ国に製造プラント、4大陸に研究開発施設があり、製品は世界の100カ国以上で販売されている。
スティーフェル・ラボラトリーズは世界で戦略的な提携、買収の機会を探ることによって研究開発努力を補完している。同社についての詳しい情報はwww.stiefel.comへ。
(共同通信PRワイヤー)
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- [国際情報]米医薬品会社スティーフェルがアトリーン開発の2社を買収 2008/05/07 水曜日