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三菱自動車、北海道電力と「i MiEV」の実証走行試験開始

北電i MiEV.jpg 三菱自動車は、電力会社と共同研究中の電気自動車『i MiEV(アイミーブ)』に関して、実証走行試験(フリートモニター)実施のため、電池やモーターなど電気自動車(EV)の主要コンポーネントを改良し、航続距離を拡大させた『i MiEV』実証走行試験車1台を4月22日に新たに北海道電力株式会社へ引き渡した。

 三菱自動車は、地球温暖化・石油エネルギー代替への対応として、軽自動車『i(アイ)』をベースに、高性能リチウムイオン電池と小型・軽量モーターを搭載した新世代電気自動車『i MiEV』を開発中であり、2006年10月に、複数の電力会社と共同研究を実施することを発表した。

 今回、新たに北海道電力と実施する実証走行試験では、三菱自動車は車両の供給や実証走行データの分析、北海道電力は実証走行の実施・データの収集や実用性の評価を担当し、積雪寒冷地における『i MiEV』の総合的な性能や市場での受容性を確認する。既に、本年3月から先行的な試験(事前の確認作業等)を始めているが、本日、専用の車両を引き渡すことにより、実証走行試験を本格的に進めていく(実施期間は2009年3月までを予定)。

 なお、電力会社との共同研究については、これまで先行試験を実施してきた東京電力、九州電力、中国電力に加えて、第2段階の実証走行試験より、新たに今回の北海道電力や、関西電力、沖縄電力と実施する。これにより、日本列島の北から南まで様々な使用条件・気候条件での実証走行試験から得られるデータを基に、『i MiEV』の早期実用化に向けて開発を着実に進めていく。

 ▽『i MiEV』 実証走行試験車について
 『i MiEV』実証走行試験車は、従来の『i MiEV』(先行試験車)から主に以下の点を変更し、性能を向上させている。走行システムの駆動効率向上(モーターの効率向上、減速時のエネルギー回生の強化、タイヤの転がり抵抗低減など)により、航続距離を160kmに拡大安全性や信頼性、量産性の向上を図った、電気自動車用に新開発した大型リチウムイオン電池を搭載モーターとインバーターは、静粛性を向上させるとともに、構造の合理化により軽量化・小型化を達成(モーター:10%軽量化、インバーター:30%小型化)走行性能面では、通常走行時のDレンジに加えて、電力消費を抑えた走行が可能なEco(Economy)レンジ、急な下り坂で強力な回生ブレーキがかけられるB(Brake)レンジを新たに設定(シフトレバー操作により選択が可能)三菱自動車独自の植物由来樹脂技術「グリーンプラスチック」の一つである「竹繊維PBS(ポリブチレンサクシネート)内装部品」を、テールゲート部の内装の一部に採用。

 ▽『i MiEV』 実証走行試験車 主要諸元
 ベース車 『i(アイ)』
 全長×全幅×全高 3395×1475×1600mm
 車両重量 1080kg
 乗員 4名
 最高速度 130km/h
 一充電走行距離 (10・15モード): 160km (先行試験車:130km)
 充電時間(1) 200V・15A (車載充電器:家庭充電): 約7時間 (フル充電)
 充電時間(2) 100V・15A (車載充電器:家庭充電): 約14時間 (フル充電)
 充電時間(3) 3相200V・50kW (急速充電器): 約30分 (80%充電)
 モーター(種類) 永久磁石式同期モーター
     (最高出力) 47kW
     (最大トルク) 180N・m
     (最高回転数) 8500rpm
 電池 (種類) リチウムイオン
    (総電圧) 330V
    (総電力量) 16kWh
 制御装置 インバーター制御
 駆動方式 後輪駆動


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