三菱重工、常温ウェーハ接合装置による接合サービス事業を開始
三菱重工業は、同社開発の常温ウェーハ接合装置を使って、社外からの依頼に応じて多様な素材同士を接合する、ウェーハ接合サービス事業を開始。これまで同装置の導入を検討する企業などに対する接合テストサービスを基本にしていたものを、導入計画を当面は持たない企業や研究機関まで対象を広げた。日本起源の技術である常温接合プロセスの有効性について認知を一層向上させて装置の拡販につなげるとともに、接合サービスを新事業として育成していく。
常温接合は、イオンビームや原子ビームを真空中で照射することにより、ウェーハ表面を活性化させて接合する方式。通常の接合と違って熱を全く加えないため、熱膨張率が異なる材料同士の接合や、高い仕上がり精度が求められるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微細加工技術による超小型のセンサーやアクチュエーターなど。代表的なものに、自動車のエアバッグ用加速度センサーやプリンターのインクジェットヘッドなど)製品、加熱ができないバイオデバイスなどの製造に適している。シリコン系、酸化物誘電体、ガラス、化合物半導体、金属、セラミックスなど幅広い材料の接合が可能。
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- [製造全般]三菱重工、常温ウェーハ接合装置による接合サービス事業を開始 2014/08/18 月曜日