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小野薬品にブランデスが1株130円の配当提案

 【サンディエゴ15日PRN=共同JBN】ブランデス・インベストメント・パートナーズ・エル・ピー(以下「ブランデス」)は、2008年4月8日付で、小野薬品工業株式会社(大阪府大阪市、是金俊治代表取締役社長;コード番号:4528 東証・大証第1部)(以下「小野薬品」)に対して、同社の株主として、以下のとおり、同社の第60回定時株主総会における議題及び議案を提案し、当該議題を株主総会の会議の目的とし、かつ、議案の要領及び提案の理由を株主総会招集通知及びその参考書類に記載するよう請求したので、お知らせする。ブランデスは、そのクライアントである投資家を代表して、1997年より小野薬品の株式を保有し始め、現在の同社の発行済株式の保有比率は7.0%超である。

 本株主提案の骨子は、(1)第60期の期末剰余金の配当として普通株1株当たり130円の配当(1株当たり90円の中間配当金と併せ、第60期の配当金は1株当たり220円となる。)及び(2)株式総数1000万株、取得価格の総額600億円を限度とした自己株式取得を求めるものである。なお、取得した自己株式については、資本の圧縮を恒久化するため、速やかにすべて消却すべきと考えている。小野薬品宛の書面と株主提案の内容はブランデスのウェブサイトで見ることができる。(ウェブサイトのアドレスhttp://www.brandes.com/Inv/PressReviews.htm)。

 ブランデスは、小野薬品が製薬事業に関連しない低利回りの現金及び有価証券(投資有価証券を含む)を必要以上に保有していると考え、その一部を株主に還元すべきという考えの下、今回の株主提案をした。近年の小野薬品自身による増配や自社株買いは歓迎すべきことで、同株主提案が提出された後に小野薬品が4月14日付けで発表した株式総数550万株、取得価格の総額300億円を上限とした自己株式の取得は資本効率を高めるための重要な一歩であると評価している。しかし、ブランデスはより一層踏み込んだ施策を実行すべきであるとも考えている。今回提案した配当及び自己株式の取得が実施された後の小野薬品の金融資産は、今後の成長を支えるために十分な規模が維持され、財務の健全性に重大な影響はないものと考えている。提案理由の詳細は別添の参考資料を参照。

 上記の内容については、以下の点を前提としている。十分理解してください。

 本リリースは、小野薬品の株式の買受の申込や売却の誘因を意図するものではない。また、株主に対してブランデスもしくはその関係者、またはその他の第三者に、小野薬品の株主総会における議決権行使を代理させることを勧誘するものでもない。

 本リリースおよび小野薬品への提案内容は、発表日時点において得られる情報を基にしている。ブランデスでは十分な注意を払っているが、その情報の正確性について保証するものではない。さらに本提案について株主総会の決議結果について保証するものでもない。ブランデスは、状況の変化に応じて、本提案を撤回または変更する可能性があることにも留意してほしい。

 本リリースは小野薬品の株価へ影響を与えることを意図したものではない。ブランデスは、本提案または小野薬品の意見表明に対する市場のいかなる反応についても保証するものではない。本提案は定時株主総会で、株主に提案することを目的としており、本リリースは、その株主提案の背景を説明するものであるに過ぎない。

 ▽ブランデスについて
 米国に登録している投資顧問会社(住所:11988 El Camino Real, Suite 500, San Diego, California, 92130)。機関投資家と個人投資家からの預かり運用資産残高は、2008年3月31日現在約934億米ドル。

 詳細は下記担当者まで。

Ray Lewis, Brandes Investment Partners, L.P.
Tel:+1-(858)-523-3588
Email: PublicRelations@brandes.com

(参考資料)

 株主提案書記載の提案理由(なお、以下の「当社」とは、小野薬品を指す)
(3) 提案理由

 本提案は、小野薬品が製薬会社としての中核事業に相応しいバランスシートを維持すべきであり、必要性を超えた余剰資本は株主に返還すべきであるという考えに基づくものです。

 まず、1株当たりの年間配当金を(90円の中間配当金と合わせて)220円にすることにより、小野薬品が今後、更なる増配に努め、これ以上の余剰資本の蓄積を防ぐことを図っています。

 平成19年末現在、小野薬品の総資産の73%に相当する約3508億円が現金、有価証券及び持ち合い株式を含めた投資有価証券(以下「金融資産」)で構成され、その大半は、製薬会社としての小野薬品の業務に関連しない。総資産に対する金融資産の比率として、過大と批判されている日本の他の製薬会社の平均的な比率(45%前後)さえはるかに超えている。

また、当社が金融資産から得ている収益率は1%未満と極めて低く、資本コストを大きく下回り依然として改善されていない。

 次に、自社株買いは、過剰資本の段階的な解消を目的としており、取得された自社株はその速やかな消却が望まれる。最大1000万株の自社株買いは、当社の事業に対する経営陣の強い信念の表明ともなり、全株主にとって有益であると考えている。

 以上に対して、将来の研究開発や買収の可能性ゆえに多額の余剰資本を確保する必要性、余剰資本の適正規模並びに当資本に求められる収益性などにつき「中期的な株主還元の方針」等によっても未だ株主に対して十分な説明がなされたとはいえない。当該研究開発・買収につき経済的に正当化できるものであれば、その機会が現実化した際に、資本市場から必要資金を調達することができるものと考える。将来発生するかもしれない事由に備えて、明らかに余分な金融資産を維持することは株主利益に反するものである。

 なお、本提案が可決された場合、約747億円の剰余金の株主還元となり、当社の金融資産を約2760億円程度まで減少するが、還元後も当社の総資産の68%前後は金融資産で構成され、当社の事業活動を支えながら成長機会を追及するために十分な比率の金融資産を含むものと考える。

(共同通信PRワイヤー)


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