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アフガニスタンでTIRの陸上輸送が再開

【カブール2013年9月4日PRN=共同JBN】ことし9月4日をもってアフガニスタン経由および発着の陸上輸送がTIRの運営で30年超ぶりに再開される運びになった。この歓迎すべき展開により、海に面していない中央アジア諸国がグローバルな貿易に門戸を開くことになり、設備の整った安全な陸上輸送を通じて交易・経済発展が促されることになる。

約30年に及ぶ中断を経て、アフガニスタンはTIRシステム(http://www.iru.org/en_iru_about_tir)として知られる設備の整った安全な国際陸送を利用する58番目の国となり、同国を目的地ないし出発地、あるいは経由地とする陸上輸送業務を再開する。重要なイベントとして公式開通式典が開かれ、アフガニスタン政府要人が出席した。出席者はハズラト・オマル・ザヒルワル財務相、ジャルラー・マンスーリ副運輸航空相、ナジブラ・ワルダック関税局長、イスマイル・テケサダト経済協力機構(ECO)事務局運輸部門責任者が含まれ、それに加えて各国外交団も出席した。

アフガニスタンの実業界のパートナーに対して整備された安全な道を提供して輸送時間の短縮とコストの軽減を実現する一方で、海に面していない中央アジアの国々対しては陸送でTIR加盟諸国との交易が促進され、海へのアクセスも開くことが可能になる(http://www.iru.org/en_iru_tir_scope_index?listtype=i )。

国際道路輸送連盟(IRU)のウンベルト・デプレット事務局長は「われわれはまた一つ別の国が有効性を試され、試験された貿易のための国際的な道路輸送システムに加盟することを望み、その要件を満たしたことを喜んでいる。TIRは60年以上にわたって世界のさまざまな地域で経済成長を促進してきた。まだ加盟していない国々には早く加わるよう訴えるばかりである。アフガニスタン政府が自国の経済成長を促進するばかりでなく、中央アジア地域全体、すべてのアフガニスタン市民の利益のためにこのイニシアチブを発揮したことを暖かく歓迎したい」と述べた。

TIRシステムを促進する政府・民間パートナーシップに忠実であり、IRUのメンバーもあるアフガニスタン商工会議所(http://www.acci.org.af)(ACCI)は、アフガニスタン・イスラム共和国で発行・保証をするAssociation for TIR Carnetsであるアフガニスタン政府当局により2013年9月4日付けで承認を受けた。

ACCI職員に対するTIRの研修が実施される一方、アフガニスタン税関職員、輸送業務当事者に対する研修も施されスムーズで効率的なTIRシステムに基づく通関手続きが保証される。その中には主要なリスク管理の実行や高度なIT機器の操作も含まれる(http://www.iru.org/en_iru_tir_risk)。

ACCIは最初のカルネを4日発行した。アフガニスタンで最初に登録された輸送業者が対象である。それ以外にもイランとタジキスタンの輸送業者もTIRシステムに準拠してアフガニスタン国内で輸送業務を行うことになり、貨物の内容情報など税関向け必要書類を電子的にIRUのTIR-EPDアプリ(http://www.iru.org/en_iru_tir_epd)を利用して無料で申告した。

「このような展開は国連ミレニアム開発目標の実現に大きく貢献するもので、IRUと国連地雷除去活動( http://demining-afghanistan.org)のフォローアップとの論理的整合性を有する。 地雷除去活動は2011年にアフガニスタンの主要道路から地雷を除去し 、安全で安心できる国際道路輸送を 国内全土で実現する。われわれはアフガニスタンがグローバルな交易コミュニティーに復帰したことをとてもうれしく思っている」と、ウンベルト・デプレット事務局長は締めくくった。


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