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日産が電動レースカー発表、ルマン耐久レース参戦を目指す

【ルマン(フランス)2013年6月21日PRN=共同JBN】時速300キロの「Nissan ZEOD RC」は電動技術の革新的なテストベッドである。

日産自動車は21日、ルマン24時間耐久レースに参戦するため電動技術で時速300キロ以上のスピードを出す画期的で革新的な世界初の電動レースカー、ZEOD RCを発表した。

このZEOD RC(ゼロエミッション・オンデマンド・レーシングカー)は、来年のルマン24時間耐久レースでデビューする。路上における電動自動車のリーダーである日産は、将来ルマン・プロトタイプ1(LM P1)カテゴリーでのレースに復帰して優勝することを目標に、電動ドライブトレイン技術を試す予定である。

ZEOD RCは、Automobile Club de l’Questの「ガレージ56」にエントリーしてレースに参加する。このカテゴリーは、新しい革新的技術の車両が競う特別枠である。

日本、欧州、米国からも加わるNissan/ Nismoの全面的ファクトリープログラムとして参戦し、このプログラムの設計チームは、新たに日産のモータースポーツ・イノベーションのディレクターに指名され、かつて日産デルタウイングの設計に加わったベン・ボウルビー氏が責任者を務めている。

日産はまた21日、ファンがルマン・サーキットの公共区域で、この電動レースカーを見つけるチャンスを設ける特別プログラムを開始した。またYouTubeとの提携やNismo.TVチャンネルを通じて、ファンに最新情報を届ける予定である。

Nissan Motor Company Limitedのアンディー・パルマ-上級副社長兼執行役員は「日産はゼロエミッション自動車技術の開発で世界のリーダーになっており、われわれはNissan ZEOD RCを世界で最も過酷な耐久レースに計画中のLM P1カテゴリーのパワートレインに関するモバイル・テストベッドとして参戦させ、一層の性能向上を図ることができる」と語り、さらに次のように述べた。

「Nissan ZEOD RCは、乗用車の日産リーフ、リーフRCレースカー・プロトタイプの開発線上につながる自然な発展である。この計画で開発された技術は、将来の革新的一般車両の一部になる」

「この計画は、日産が将来LM P1クラスに復帰するために使用できる技術かどうかを評価するため、複数の技術開発を行うよう設定されている。われわれは複数のオプションを検討している。オンデマンドでのゼロエミッションは、ドライバーが電動とガソリン駆動ドライブを選べるようになっており、これは将来の一般車両の目指す方向であり、完全電動やその他の新技術に加えてテストされる」

日産リーフは2010年に発売され、電気自動車として世界で最も売れている。リーフは2010年にGreen Car Vision Award、2011 European Car of the Year、2011 World Car of the Year、2011-2012年の日本カー・オブ・ザ・イヤーをそれぞれ授賞している。

日産はNissan Leaf RCを2011年に発表している。これは乗用車リーフに使用されているのと同じ107馬力の電動モーターで駆動されるレースカーである。

現在のバッテリー技術では、ルマン耐久レースの全行程を電力のみで賄えないが、日産のZEOD RCデザイナー、ボウルビー氏は、この車がモータースポーツの「電動化」に重要なステップになると考えている。

ボウルビー氏は「この車は、一般車両にとって最も効率の良いオプションは何かを知る上で、信じがたいほどチャレンジングなテストベッドである。われわれは来年いっぱい、広範なテストプログラムでさまざまなドライブトレインをテストする」と述べた。

同氏はさらに「日産は路上における電気自動車技術のリーダーであり、われわれはこれらの教訓を取り入れ新しいレースカー開発の知識ベースとして使用したい」と抱負を語った。


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