LAオートショー、最新の車載テクノロジーを展示
【ロサンゼルス2012年10月30日PRN=共同JBN】テクノロジーがかつてないほど自動車産業の変化を加速している。自動車メーカーは、消費者のモバイル機器につながり、最新の安全機能を期待することを当然視するオンライン接続志向(connected)の現代消費者に後れを取らずについていくこと課題への対処をますます迫れている。これに応えて、自動車メーカーは現在、消費者がハンドルから手を離さなくとも、切れ目なく情報にアクセスできるシームレスなソリューションを作成するためにデータ、モバイル、プロセッサーのテクノロジーを保有する最も優秀な企業の一部と提携している。業界がコネクテッド・カー(オンライン悦続された車両)の急速な進化についていくことを支援するため、LAオートショー(登録商標、http://www.laautoshow.com)は最新の車載テクノロジーを11月28、29の両日にプレスデー(http://www.laautoshow.com/pressdays)だけのテクノロジー展示会を開く。
米自動車工業会(Alliance of Automobile Manufacturers、http://www.autoalliance.org)が開催するLA Auto Show Advanced Technology Showcase(LAオートショー最新テクノロジー展示会、http://www.laautoshow.com/advancedtechnologyshowcase)は、乗用車に現在搭載されているアプリケーションとソリューションの拡大されたリストに重点的に取り組む。テクノロジー展示会の参加者は消費者の輸送についての考え方を変えるだけでなく、これら最新テクノロジーがハンズフリーの音声命令や車両コントロール、自動安全措置を通じて注意散漫なドライブの諸問題の軽減に役立つことも紹介する。
Intel(登録商標)テクノロジーはモバイル機器へのシームレスなアクセスを実現したり、車両が交通渋滞を回避する道路を自動的に割り出したり、さらには沿道緊急サービス用にはQualcomm Technologies Inc.の最新鋭一体型モデムの駆動アラートがあるほか、TelenavのScout(商標)のおかげでドライバーの居場所に基づいて最安値のガソリンスタンドを見つける方法もあり、現行のソリューションは路上テスト済みで、すぐにでも使用可能である。車載エンターテインメントもこの進化の一部であり、Livio ConnectはTuneInのようなアプリへのアクセスをドライバーに提供することで世界規模でのエンターテインメントを実現し、Sprintのユニークなコンポーネント統合ソリューションはダッシュボードをスマートフォンやタブレットのようにしている。
今回の展示会に参加する企業やテクノロジーは以下に通り。それぞれは変化をもたらすとともに、より安全で効率的、かつオンライン接続されたドライブ体験を推進するソリューションの重要な部分を反映している。
▽Intel Corporation(http://www.intel.com/content/www/us/en/automotive/automotive-overview.html)
消費者が要求することによって、乗用車をデジタル生活に統合することを推進している。この動きはコネクテッド・カー(http://www.intel.com/content/www/us/en/automotive/automotive-overview.html)の登場と、ドライバーおよび同乗者のための、より楽しく生産的で直感的、かつ安全な体験への期待を膨らませている。交通量がピーク時に約束に遅れて走行していれば、乗車している車両がいつも通行しているが現在渋滞中のルートから離脱し、新しいルートを自動的に推薦する。Intelのテクノロジーによって、スマートフォンと車両がより役立つ形で相互作用することができる。車両に搭載されたカメラとセンサーとともに車載接続性を活用することで、駐車場で自分の車が衝突されれば車両はスマートフォン経由で知らせる。さらに、近距離無線通信、バーコードを使用して、スマートフォンと車両とを安全に連携させ、スマートフォンが乗用車へのリモートキーレスエントリーのためのバーチャル・キーになる。
これら新たなドライビング体験を実現するため、Intelはパソコン、ソフトウエア、セキュリティー、クラウドコンピューティングの専門的技術を活用するとともに、研究、製品開発に大幅投資している。Intelは車内体験を向上し、最新鋭の車載テクノロジーを市場投入するために、BMW、Hyundai、Kia、日産、トヨタを含む大手自動車メーカーとも協力している。
IntelはLAオートショーで、コネクテッド・カー・ドライビング体験を展示し、プレスデー参加者は車ファン、家族、通勤者の3つの体験を調査できる。参加者はデモを双方向で体験しながら、車両所有者を照合し、パーソナル化した走行ルートを考案し、付近の個人コンタクト先の居場所を探し出し、さらにはソーシャルメディア・ネットワークをアップデートするシステムを搭載するインテリジェント・カーの車載機能を「テストドライブ」することができる。
▽Qualcomm Technologies Inc.(http://www.qualcomm.com/solutions/m2m/automotive)
Qualcomm Technologies Inc.は、高性能モバイル・アプリケーション・プロセッサーを組み込んだ最新鋭の3G、4G/LTE無線モデムの世界的なリーダーで、自動車業界向けの無線モデム・チップセットの大手サプライヤーでもあり、車両の中で高速のデータ・アクセスを実現し、リッチメディア体験をもたらしている。Qualcomm Technologiesは高速な接続性とプロセッシング性能とをユニークに組み合わせることによって、リアシートで子ども向け映画のストリーミング、世界的な価値を持つオーディオとインターネット・ラジオのプログラム、さらに衝突時における沿道緊急サービス要求の自動送信、定期保守の喚起受信においてドライバーを支援する自動テレマティックスを実現している。
Qualcomm Technologiesは自動車産業で10年以上の経験を有し、自動車メーカーおよびその戦略的パートナーが新規で画期的な通信を組み込んだアプリケーションおよびサービスをつくり出すことを可能にする基本的な無線およびアプリケーション・プロセッサー技術を提供し続けている。今回の展示会には、同社のQualcomm Snapdragon(商標)プラットフォームとその組み合わせであるQualcomm Gobi(商標)無線モデム/アプリケーション・プロセッサー・プラットフォームをベースにした高性能プロセッサーも展示される。このプラットフォームは、消費者が遠隔操作で車両のコントロールを動作させ(例えば、車両のエンジンスタート、暑い日に乗り込む前にエアコンのスイッチオンなど)、車両のエネルギー消費量のモニターし(特にEV「スマートグリッド」アプリケーションにとって役立つ)、最新のロケーションベース走行システムとアプリを使用し、さらに当然ながらリアシートの映画ファン向けに大ヒット映画をストリームすることを可能にする。
▽Sprint(http://m2m.sprint.com)
SprintはLAオートショーでは公式プレスデーに世界発表および記者会見を行う。同社はティア1に分類される通信会社でマシンツーマシン(M2M)接続(http://m2m.sprint.com)、とりわけ輸送関連のテレマティックス・ソリューションで業界をリードしている。Chrysler Groupは今年8月、Sprintの強みを買って同社をChrysler車載用通信システム「Uconnect Access」の戦略パートナーに選任した。Sprintはコネクテッド・サービスを次のレベルに引き上げようとしている時期でもあり、同社経営陣はLAオートショーに参加し、同社独自の自動車メーカー用グローバル・ターンキー・ソリューションをデビューさせる。
Sprintの狙いは部品統合、エコシステム管理にとどまらず、自動車メーカーがより効果的に消費者向け通信機能を提供する手助けをすることにある。Sprintは記者会見の席上、自動車メーカーが消費者用無線技術を低コストで活用して、乗用車やトラックに豊かなモバイル経験を提供する方法を披露する予定。Sprintの目標はダッシュボード技術をスマートフォンやタブレットなみにシンプルで直感的かつ魅力のあるものにすることだ。
Sprintはドライバーや同乗者の独自の要求に十分応えられるリッチで高度にパーソナル化した方法でそれを実現できることも強調する。同社はこの革新的なプログラムの一環として、自動車メーカーは深くて現在ある顧客関係を通じて、より強い顧客忠誠度を築き上げることができるという議論を展開する。
▽TelenavのScout(http://www.telenav.com/products/scout)
Scoutは目的地に着くこと、そこに行くための旅行の両方のためのアプリである。Scoutは現在iOS、Android両方で利用されているが、含まれる機能の中には音声ガイド付きのGPSカーナビ、音声認識、経路変更、到着までの時間を教えてくれる機能も付いたパーソナル化されたMy Dashboard、オフライン・カーナビなどある。さらに、Scoutはウェブ、電話、車載システムすべてで動作する初めての、そして唯一のアプリで、ユーザーはどこにいても、簡単で、一貫した方法で目的地を検索でき、カーナビを利用できる。
最近発表されたScout for AppLinkはこの有名なスマートフォン用アプリをFord SYNC AppLinkプラットフォーム上で自動車の音声、車両制御と一体化するもので、ドライバーはこのアプリのすべての機能を安全かつ責任ある方法で使うことができる。例えば、自動車のスピーカーからナビの方向案内が聞こえるようになり、右左折ごとにラジオのディスプレーに指示が表示される。これらの機能は公道での利用に耐えるもので、スマートフォンがAppLinkと連携した形で使用できるが、その中に含まれるものは、最低価格のガソリンスタンドやレストランなどその他の目的地と位置情報を基に検索する機能があり、お気に入りを保存し、他の人と共有することも可能で、交通情報を生中継で受け取り、安全でスマートな通勤に生かすこともできる。Scout for AppLinkは今回の展示会と、一般公開期間中のLAオートショーで常時、2013年型のフォード・マスタングに搭載されて展示されることになっており、参加者はアプリが車両と一体化する姿を自分自身で確かめることができるようになっている。
▽Livio Connect(http://livioconnect.com)
コネクテッド・カーにもいろいろなものがあるが、その一つは車で先進的なエンターテインメント・ソリューションを楽しむことである。3G/4Gモバイルネットワークが統合されたおかげで、ドライバーは後部座席の同乗者向けの映画から多様な音楽サービスに至るまで限りないリッチメディアを利用することができるようになった。その中でも最も刺激的なのはラジオと音楽アプリで、これらはドライバーに素晴らしい音楽などを視聴する選択肢を提供している。Livioはこの世界では新進だが重要な原動力になっており、そのことは最近、GMが同社技術をシボレー・スパーク、シボレー・ソニックRSのソリューションの中に組み込み、GMのMyLink Radioが搭載されていれば、有名なスマートファン音楽アプリTuneInを聴けるようになるという発表にも裏打ちされている。ミドルウエアのLivio Connectは、一言で言えば、インストールされたSparkのカーステレオやラジオのハードウエアとTuneInなどのスマートフォンのアプリがそれぞれの間で通信できるように結び付けている。この統合によって、ドライバーはアプリを音声コントロールおよび車両コントロール装置だけを使い、ハンズフリーでコントロールできる。LAオートショーの展示では、Livio Connect技術はMyLink Radioを搭載したシボレー・スパークで使われているが、モバイルTuneInアプリが提供する世界7万局のラジオのどれでもドライバーが楽しめるデモが行われる予定。
▽Car Connectivity Consortium(CCC、カー・コネクティビティー・コンソーシアム、http://www.mirrorlink.com)
今や数多くのメーカーやシステムがコネクテッド・カーを世の中に出してきており、すべての関係者の意見が一致するよう標準を作ることが非常に重要になっている。その事なしには、本当の進歩は望めない。いろいろなメーカーから出されているスマートフォンは、他のメーカーが作った車のセンター・ディスプレーと一体化可能でなければならないし、自動車メーカーの側でもこれらすべての装置が車の中に効果的に組み込めることを確かなものにする必要がある。この目的のためにCCCの会員企業が作ったのがMirrorLink(商標)で、この技術規格は近くに置かれたスマートフォンを車のハンドル、ダッシュボードのボタン、画面を使って制御する。CCCは組織として成功しており、会員企業には世界の自動車メーカーの80%以上、スマートフォン販売企業の70%以上、さらにディスプレー技術のメーカーなど関連ハードウエア企業も含まれている。会員企業のリストはあたかも当該産業の紳士録のようで、GM、トヨタ、フォルクスワーゲン、LG、ノキア、パナソニック、アルパインなどの企業も含まれる。同コンソーシアムが目指すものは、ドライバーが注意散漫になるのを防ぎ、その一方でエンターテインメントや機能性が最大化された安全運転環境であり、「MirrorLink」のバージョン1.0やなくてはならない公認テストラボの創立に向けこれらの国際ブランドの協力をすでに得ている。LAオートショーでは、プレスデーの参加者はMirrorLinkがどのように機能することで、スマートフォン、センター・コンソール・ディスプレー、最新のインテリジェント・カーがシームレスに一体的に機能し、コネクテッド・カーの成功と成長を期すためにするかを内部の目で見ることができる。
▽Auto Alliance(http://www.autoalliance.org)
Alliance of Automobile Manufacturers(米自動車工業会)は自動車業界の統一した声である。同Allianceは環境、エネルギー、自動車の安全の分野で持続可能なモビリティーを促進し、社会に資するための一般政策課題に対する建設的なソリューションを開発、実現することにコミットしている。自動車製造者連合は自動車業界の代表的なロビー団体で、米国における乗用車、トラック販売の77%以上を代表し、その中にはBMWグループ、クライスラーグループ、フォード・モーター・カンパニー、ゼネラルモーターズ、ジャガー・ランドローバー、マツダ、メルセデス・ベンツUSA、三菱自動車、ポルシェ、トヨタ、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカ、ボルボ・カーズ北米などが含まれる。
▽Los Angeles Auto Show(ロサンゼルス・オートショー)について
2012年LAオートショーは、シーズン最初の主要な北米の自動車ショーとして、業界で最重要な新型車デビューの舞台になり、シーズンの方向を決定する。日程は11月28、29の両日がプレス向け、11月30日から12月9日までが一般公開される。メディア関係者は郵便でプレスカードを受け取るためには11月9日までにオンラインで登録しなければならない。プレスデーに続き、ショーは世界で最も参加者が多い一般向けオートショーになる。最新のショー関係ニュースおよび情報を得るには、
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ソース:LA Auto Show
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- [四輪・二輪]LAオートショー、最新の車載テクノロジーを展示 2012/11/02 金曜日