EU排出量取引制度で航空運賃上昇か、OAG分析
【ロンドン9日PRN=共同JBN】UBMエイビエーション(UBM Aviation、http://www.ubmaviation.com)のブランドの1つで、航空情報の世界大手企業であるOAG(http://www.oag.com)は9日、エイビエーション・マーケット・リポートの最新統計シリーズを発表した。この最新リポート(http://www.oagaviation.com/ets)は、欧州連合域内排出量取引制度(EU ETS)が航空産業与える影響を調査している。欧州内で運航する航空会社は2012年1月からEU ETSイニシアチブを順守することになる。
航空産業で二酸化炭素排出量を抑制する(http://www.oagaviation.com/Solutions/Reports-Guides/CO2-Reports)ために現在30カ国(EU加盟27カ国とアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)で実施されているETSの拡大によって、約500の旅客航空会社がこの制度に参加しなければならない。ETS計算プロセスについてのOAG分析は、約35億ユーロのコストを航空セクターにもたらす影響によって主要な長距離路線の最大5・2%の旅客運賃の増額につながる公算があることを明らかにしている。
ETSに航空を含めることは議論されていないわけではない。このイニシアチブに反対を公に表明している航空グループおよび各国に加え、米下院は2011年10月24日、米国の航空会社が欧州のこの制度に参加することを禁じる法案を可決した。UBMエイビエーションのジョン・グラント執行副社長(http://www.ubmaviation.com/about-UBM-Aviation/leadership-team/John-Grant)は「ことしから航空会社にとって2つの道しかない。それはETS課金を支払うか、支払を減らすために欧州以外の地点を経由地にするしかない。これは航空会社の運航コストを大幅に引き上げるだけでなく、EU内での経済成長に促されてきた空港ネットワーク構築を遅延させ、極端なケースでは根絶させる恐れが現実的になる」と語った。
EU域内排出量取引制度が航空産業に与える可能性がある影響に関する詳細な分析は以下かのウェブサイトからダウンロードできる。
http://www.oagaviation.com/ets
▽OAGについて
OAG(http://www.oag.com)はUBMエイビエーション(http://www.ubmaviation.com)が商標とする航空情報、分析サービスの信頼される情報源である。そのデータはOAGの総合的な航空スケジュール、運航状況、各航空保有機、受託整備産業(MRO)、貨物ロジスティックスのデータベースに基づく。OAGの航空スケジュール・データベースは1000社強の航空会社、4000カ所を超える空港について過去と将来にわたる運航便の詳細を網羅している。OAGが集めたデータは世界の流通システム、旅行ポータルサイトに提供され、世界の多くの航空会社、空港、航空管制システム、航空機メーカー、政府機関の内部システムを動かしている。詳しい情報はウェブサイト(http://www.oag.com)を参照。
▽UBMエイビエーション(UBM Aviation)について
UBMエイビエーション(http://www.ubmaviation.com)はUBM(http://www.ubm.com)の1事業会社で、航空旅行や輸送の買い手と売り手に幅広い製品とサービスを仲介している。UBMエイビエーションは世界航空業界に関連するデータや分析、コンサルティング・サービス、イベント、メディアの提供を専門としている。UBMエイビエーションの有力ブランドには、航空データと分析の公式プロバイダーであるOAG(http://www.oag.com)、航空貨物業界向けのソリューション・プロバイダーのOAGカーゴ(OAG Cargo、http://www.oagcargo.com)、航空ルート開発フォーラム、イベントのマーケティングとネットワーキングの世界有数のプロバイダーであるルーツ(Routes、http://www.routesonline.com)、有力なルート開発コンサルタント企業のエアポート・ストラテジー&マーケティング(Airport Strategy & Marketing、http://www.asm-global.com)、エアライン・パーチェシング&メンテナンス・エクスポ(Airline Purchasing & Maintenance Expo、http://www.apmexpo.com)を含む国際航空展と会議のほか、エアクラフト・テクノロジー・エンジニアリング&メンテナンス(Aircraft Technology Engineering & Maintenance、http://www.ubmaviationnews.com/Publications)やエアライン・フリート・マネジメント(Airline Fleet Management、http://www.ubmaviationnews.com/Publications/Airline-Fleet-Management)など必読の航空関連出版物がある。詳しい情報はウェブサイト(http://www.ubmaviation.com)を参照。
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- [航空・宇宙]EU排出量取引制度で航空運賃上昇か、OAG分析 2012/01/11 水曜日