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トヨタ自動車、次世代HV「アクア」発表 新たな販売戦略も

アクアアクア記者発表会での模様。左バックは二次元中継された関東自動車岩手工場のようす
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トヨタが自信を見せる新型アクア
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(撮影=ファスニングジャーナル)
 トヨタ自動車は26日、世界最高の低燃費を誇るハイブリッド車(HV)「AQWA(アクア)」を発売した。ハイブリッドシステムの小型軽量化や高効率化などを行うことで1リッターあたりの走行距離35.4キロメートル(JC08モード)を実現。更にエントリーモデルの価格を169万円(消費税込み)に抑えるなど、従来車種とは一線を画す内容となっている。同日、都内で行われた発表会で同社製品企画本部の小木曽聡常務理事は「新たな未来の形を見据えたモデルとなる」と自信を込めて説明した。

 次の10年を見据えたコンパクトカー―。トヨタが自信たっぷりに投入するのは世界最高の低燃費と低価格、充実した走行性能を両立させた新たなハイブリッド車「AQWA」だ。最大の魅力は169万円という低価格帯とJC08モードで1リッター35.4キロメートル(10・15モード走行燃費は40.0キロメートル)を達成したこと。低燃費を実現させるために、新開発の1.5L小型ハイブリッドシステムと最新の低燃費技術を織り込ませた。

 先ず、新開発1.5L小型ハイブリッドシステムでは小型・軽量化を徹底するため各装置を新設計した。最新技術や高度制御システムを採用し生まれ変わった「1NZ-FXEエンジン」では、約70%の部品を新設計したことで低燃費とハイパワーを両立。駆動用・発電用モーターと動力分割機構で構成される「トランスアクスル」は新設計モーターを採用しギヤトレーンを最適化。ほかにも「ラジエーター」や「昇圧コンバーター付きパワーコントロールユニット」を新たに設計した。加えて、ハイブリッドバッテリーをリヤシート下に配置することでラゲージスペースにゆとりを与えた。

 低燃費を実現する最新の低燃費技術では、ボディ各所に鋼張力鋼板(1050キログラム)を採用。これらの取り組みで「プリウス」と比べ45キログラム軽くなった。また、運動エネルギーの充電量の最大化や燃費効率に優れた「アトキンソンサイクルエンジン」と「クルードEGR(排出ガス再循環)」、停車中にエンジンを停止するシステムなどを採用した。

 また、燃費性能を向上させながらも走行性能も両立させている。2550ミリメートルのロングホイールベースに加え、ハイブリッドユニット・エンジンを低く配置する低重心設計やエンジンとモーターとの力融合により滑らかな発信加速とスムーズな中間加速を実現している。

 真新しいのはクルマだけではない。今回トヨタが打って出るプロモーション戦略は「商品プロモーション」と「社会貢献活動」を両立させた新たな戦略「共成長マーケティング」だ。アクアの車名にちなみ、「水」をテーマとした地元の自然環境を保護・保全する地域社会貢献活動を、外部有識者の監修のもとで各地のメディア、NPOなどと連携して全国50カ所で展開。そうした活動を通じてクルマの魅力を訴求する。

 発表会では生産工場である関東自動車工業の岩手工場が生中継された。この日から第2ラインを本格稼動させたとして、同社の服部哲夫社長は「アクアが復興に向けての小さな明かり、小さな希望になってくれたら」と話した。なお、同車はトヨタ全てのチャネルで販売され、月間の販売台数は1万2000台を計画している。


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