航空旅客数が7カ月連続で増加、OAG統計
【シカゴ9日PRN=共同JBN】UBMエイビエーション(UBM Aviation、http://www.ubmaviation.com)のブランドであるOAGが公表した最新統計によると、世界の航空会社は2011年12月に7カ月連続で増便し、前年同月比で座席数を3%、運航便数を2%それぞれ増やす計画である。12月の「OAG FACTS(便数と座席数トレンド統計)」リポート(http://www.oagaviation.com/OAG-FACTS/2011/December-Executive-Summary)によると、今月の便数は5万1166便増の250万便、座席数は1050万席増の3億2200万席となる。12月の1便当たりの平均座席数は前年同月の124席から126席に増える。
しかし、米国と欧州での減少傾向が続き、2009年12月に比べ2010年12月の伸びが座席数5・7%、便数4・8%を示したアジア太平洋および中南米の急増を相殺している。2011年12月の米国の減少率は、前年同月比で座席数3%減、便数4%減と航空座席数の減少で影響を受けた最大の世界市場となった。世界の座席数に占める米国内便の座席数は、米国以外の市場の増加とこれら市場の急成長によって現在は21%となり、2002年からは32%減少している。これとは対照的に、世界の座席数に占めるアジア域内市場のシェアは2002年12月の23・5%から2011年12月の31%と一貫して増加している。
欧州の月間座席数は2008年以来横ばい傾向で、2011年12月は前年同月比4%減少。2011年12月の世界の座席数に占める欧州域内のシェアは2002年12月に比べるとやや減少して14%となる。これは地上交通との競争と既存航空会社の欧州域内航空路線がほとんど拡張されなかったことが原因である。
UBMエイビエーションのピーター・フォン・モルトケ最高経営責任者(CEO)は「低迷を続ける経済、航空会社の合併統合、高騰した燃料費、少ない収益によって、航空会社は成熟した低成長市場に新たな資本を投下するのが難しい。これらは主として地上交通が空の旅に取って代る有力な代替手段となっている米国の下位ハブ空港や欧州域内の市場である。こうした状況によって、格安航空会社がシェアを伸ばすチャンスが生まれる一方、世界主要航空会社は弱小市場から離れ、向こう5年から10年の間にアジア、インド、ロシア、中東、ブラジルの数億人の新規旅客にサービス提供する準備を整えている」と語った。
▽主要ハブ空港
世界で最も旅客数の多い米アトランタ空港は2011年12月は前年同月比で座席数3%、便数5%減少。旅客数2番の北京空港は座席数4%、便数3%それぞれ増加した。これら2空港の座席数の差は40万しかなく、北京空港が2012年には世界最大の空港になるとみられている。
世界の特定の空港、飛行ルート、国・地域についての情報、コメント、チャートを含む2011年12月のOAG FACTSの詳細については、ウェブサイトhttp://www.oagaviation.com/OAG-FACTS/2011/December-Executive-Summaryからダウンロードできる。OAG FACTSは世界の航空会社の活動について毎月更新し、一目で分かるデータを提供している。OAG FACTSは、世界航空会社のスケジュールを収録したOAG統合データベースから提供される10年間の業績トレンドを表示するインタラクティブなグラフを使用している。
▽OAGについて
OAG(http://www.oag.com)はUBMエイビエーション(http://www.ubmaviation.com)が商標とする航空情報、分析サービスの信頼される情報源である。そのデータはOAGの総合的な航空スケジュール、運航状況、各航空保有機、受託整備産業(MRO)、貨物ロジスティックスのデータベースに基づく。OAGの航空スケジュール・データベースは1000社強の航空会社、4000カ所を超える空港について過去と将来にわたる運航便の詳細を網羅している。OAGが集めたデータは世界の流通システム、旅行ポータルサイトに提供され、世界の多くの航空会社、空港、航空管制システム、航空機メーカー、政府機関の内部システムを動かしている。詳しい情報はウェブサイト(http://www.oag.com)を参照。
▽UBMエイビエーション(UBM Aviation)について
UBMエイビエーション(http://www.ubmaviation.com)はUBM(http://www.ubm.com)の1事業会社で、航空旅行や輸送の買い手と売り手に幅広い製品とサービスを仲介している。UBMエイビエーションは世界航空業界に関連するデータや分析、コンサルティング・サービス、イベント、メディアの提供を専門としている。UBMエイビエーションの有力ブランドには、航空データと分析の公式プロバイダーであるOAG、航空貨物業界向けのソリューション・プロバイダーのOAGカーゴ(OAG Cargo、http://www.oagcargo.com)、航空ルート開発フォーラム、イベントのマーケティングとネットワーキングの世界有数のプロバイダーであるルーツ(Routes、http://www.routesonline.com)、有力なルート開発コンサルタント企業のエアポート・ストラテジー&マーケティング(Airport Strategy & Marketing、http://www.asm-global.com)、エアライン・パーチェシング&メンテナンス・エクスポ(Airline Purchasing & Maintenance Expo、http://www.apmexpo.com)を含む国際航空展と会議のほか、エアクラフト・テクノロジー・エンジニアリング&メンテナンス(Aircraft Technology Engineering & Maintenance、http://www.ubmaviationnews.com)やエアライン・フリート・マネジメント(Airline Fleet Management、http://www.ubmaviationnews.com/Publications/Airline-Fleet-Management)など必読の航空関連出版物がある。詳しい情報はウェブサイト(http://www.ubmaviation.com)を参照。
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- [航空・宇宙]航空旅客数が7カ月連続で増加、OAG統計 2011/12/13 火曜日