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悲観的見方に改善の兆し、ファニーメイ11月全米住宅調査

【ワシントン8日PRN=共同JBN】米連邦住宅抵当公庫のファニーメイ(OTC BB:FNMA)が8日公表した11月全米住宅調査結果によると、11月の調査期間中相次いで前向きの経済ニュースが伝えられる中で、今夏に直面したような非常に否定的な住宅市場観にわずかな改善があって、消費者の意見はこれまでのレベルから落ち着いたようである。住宅価格の予測は、この6カ月で初めてマイナスからプラスの領域に入り、調査回答者は住宅価格が来年にかけて0・2%上昇すると予測している。全体傾向は、消費者が2011年を迎えるに当たって「静観」するパーターンであることを示している。このことはファニーメイのエコノミックス&モーゲージ・マーケット・アナリシス(EMMA)・グループが、2011年第3、第4四半期中の一時的な経済改善はあるものの2012年に経済成長が伸び悩む方向を予測したことと一致する消費者感覚を表している。

ファニーメイのダグ・ダンカン副社長兼チーフエコノミストは「消費者の住宅価格予測は僅かに前向きになっているが、消費者は経済の進む道に依然として懸念しており、家計は相対的に横ばいになると見ている。米国市民の多くは今後12カ月で個人的な財政事情が改善するとは予測しておらず、所得、支出、雇用確保に対する見方がもっと前向きの方向に向かうまで、住宅所有に関連して大きな金融債務を負うことに用心深いままとどまる見込みである」とコメントした。

▽調査のハイライト
住宅所有と賃貸
 *22%の回答者は住宅価格が来年以降に上昇すると予測(10月から3%ポイント増)し、22%が下落と予想(10月から1%減)する。53%は住宅価格が変わらないと予測しているが、これは10月から2%ポイント下落している。
 *米国市民の33%は、住宅ローン利率が今後12カ月にかけて上昇すると回答した。これは10月調査から3%ポイント下落して、9月のレベルに戻った。
 *回答者68%は住宅を購入する好機であると答えている(10月から1%ポイント下落)が、住宅を売却する好機であると回答した人は10%にとどまり、過去2カ月の調査結果と変わらない。
 *米国市民は平均して、住宅賃貸価格が来年以降に3・2%上昇すると予測している。これは10月から1%減となる。
 *住宅賃貸価格が下落すると予測するのは6%止まり(10月と変わらず)で、回答者の41%は住宅賃貸価格が今後12カ月にかけて上昇すると考えている。
 *米国市民の32%は次の住宅は賃貸すると答えており、購入すると回答したのは63%で、10月調査から3%減となり9月調査のレベルに戻った。

▽経済と家計
 *米国市民の75%は、経済が間違った道にそれている(10月から2%ポイント下落)と答え、経済は正しい道にあると答えたのは16%にとどまり、これは9月調査と変わらず(調査された)これまでの最低数値と同等である。
 *個人的な財政事情が今後悪くなると予測する回答者の数は、10月と変わらず18%だった。
 *回答者の66%は所得が変わらないと回答しており、これはこの調査報告では過去最高の数字となる。調査を受けた人たちの16%は、世帯収入が過去12カ月で増加した(10月から2%ポイント下落)と回答し、所得が大幅に下落したと答えたのは18%だった。
 *回答者の54%は、その支出が12カ月前との比較でほぼ同程度である(10月から3%ポイント上昇)と回答した。家計支出は過去12カ月以来下落した(10月から3%ポイント下落)と答えたのは8%であり、37%が支出は大幅増になったと答えた。

この種では最も詳細な動向調査であるファニーメイの全米住宅調査は、直接電話インタビューによって1002人の米国市民の聞き取り調査を行って、住宅所有か賃貸、住宅ローン利率、住宅所有の悩み、経済、家計、全体的な消費者の信頼感などの考え方を評価している。住宅所有者および賃貸者は意識の変化を追跡するため利用される100余りの質問を受ける(その結果は2010年6月に始まり毎月行われた同様の調査と比較される)。ファニーメイはこの調査を毎月実施し、月間および四半期ごとの調査に分けられるので、業界パートナーや市場参加者が短期的な住宅市場を安定化する集団的努力の目標の助けになり、将来への支援を提供する。

2011年11月調査から得られた詳細な結果および調査方法に関する技術的付記、各月の指数に関連する回答者への質問については、ファニーメイ月間全米住宅調査サイトhttp://www.fanniemae.com/portal/research-and-analysis/housing-monthly.html?を参照。同サイトにはまた四半期調査結果もあり、3カ月の月間調査から得られた結合データ結果に対する詳細な評価を提供している。2011年11月ファニーメイ全米住宅調査は2011年11月1日から11月25日までの間に実施された。インタビューはファニーメイと協力した市場調査会社ペン・ショーン&バーランドによって実施された。

ファニーメイは手ごろな価格の住宅を拡大し、米住宅市場に寄与するために世界の資本を地域コミュニティーにもたらすために存在する。ファニーメイは連邦憲章を持ち、米国の二次抵当市場で業務活動を行ってモーゲージ・バンカーやその他の貸し手にファンドを供給することでモーゲージ市場の流動性を強化し、住宅購入者に貸し付けを行う。ファニーメイの業務は米国で住宅を所有する人々を支援することである。

ファニーメイに関する情報は以下のツイッターでフォローできる。
 Twitter: http://twitter.com/FannieMae


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