カナダのハイマーク社、バイオ燃料関連特許をWPE社にライセンス提供
【カルガリー(カナダ・アルバータ州)6日CNW=共同JBN】ハイマーク・バイオガス社(www.HimarkBioGas.com)の最新の米国特許取得技術は現在、法的手続きに従って米カンザス州オークリー市所在の工場(年産5000万ガロン)でウエスタン・プレーンズ・エナジー(WPE)社が利用している。米エタノール業界各社でWPE社と同様、測定可能なすばらしい恩恵を合法的に獲得する意向がある場合、廃棄物熱転換エネルギー(バイオマス)プラントをエタノール・プラントと統合する件でハイマークに問い合わせるよう勧める。
この消化装置だけをとっても将来、米国における農業バイオガス生産量を10%増やすことになるはずである。
WPEの「ハイマークを装備した」システムのもたらす諸特性は以下の通り。
*嫌気性利用消化処理(AD)は廃棄物を消化し、膨大な家畜使用場その他の有機廃棄物と臭気を緩和する。
*改良・集約型エタノール生産技術(EIEP)によって、WPEにおけるエタノール生産は10%増えることになるが、追加コストはかからない。
*WPEのエタノール・プラントはオフグリッド(再生可能エネルギー利用)となり、その製品の全分野にわたって二酸化炭素の濃度を示すカーボン・インテンシティ(CI)を劇的に減らすことになる。
*カンザス州の雇用は今後、設計、エンジニアリング、建設部門で仕事量換算10万人時となり、年次では2万人時となる。
*ADの稼働能力、600万ガロンによって再生可能エネルギーは毎日、毎時1億BTU(英熱量単位)以上が発電可能となる。
*ハイマークとWPEとの協定に基づき、(AD能力1000万ガロン以上まで)工場の拡充が認められている。
*これによって同工場はこの種の工場として世界最大となる。
*ハイマークの特許はオプション(追加分)として以下の分野に及んでいる。すなわち、
-藻システム(ハイマークの設計はすべて「対藻完了:Algae Ready」=商標である)
-バイオ・ディーゼル関連装置
-畜舎・家禽飼育場、野外家畜囲い、砂入れした乳牛牧場その他における有機廃棄物からの発電装置。
-SRM/プリオン撲滅モジュール、とその他の病原体殺菌関連技術
-廃棄物処理機器
-バイオガスのクリーニング/コンディショニング能力
-発電機1基(熱電併給型)ないし複数の熱電交換装置
-養分回収システム(特許取得済み)
-その他
*これらの統合システムは特許によって保護されているのみならず、システムの運用方法もまた保護されている。
*ハイマークの諸特許はライセンス供与についての意見交換に当たって融通性と自在性という二つの利便が得られるよう単一の強力な基幹部分を形成し、同時に潜在的な開発競合者と競争相手に対して法的により良い準備をしておくため、多くの要求事項を持っている。
WPE社は2004年以来、米国のエタノール部門における業界リーダーである。同社の革新性のある事業とハイマークとの用意周到なライセンス契約こそ、WPEがエタノール産業界において進化と倫理的な経営活動の第一線にあり続けようという意思であることを証明するものである。
ハイマークは米国の他のエタノール・プラントに対しても自社のノウハウ、取引上の機密、諸特許を利用可能にしたいという意図をもっており、それと同時に倫理的、合法的なやり方で劇的にエタノール・プラントの利益を高め、炭素強度を軽減する道を追求している。
▽ハイマーク社について
ハイマークは1999年以来、カナダの自社研究施設と世界各地にある実験場現場で独自の廃棄物のエネルギー化技術を開発してきた。ハイマークはカナダ政府、アルバータ州政府、さらには他の優秀な事業提携先の資金拠出に恵まれ、過去12年間の総投資額は2500万米ドルに上る。アルバータ州は米国向けに日量約300万ガロンの石油を供給しているお陰で、「エネルギー・スーパーパワー」の一つになっているが、他の追随を許さない単一の対米エネルギー供給のトップでもある。
現在も進んでいる研究開発を実用に供するため、ハイマークは大小の規模を問わず、あらゆるバイオガス施設に対して、世界で最も経済的なプラントにするための技術コンサルティング、フィージブル・スタディー、設計開発を提供している。 ハイマークの「イムス(IMUS)」(商標)技術は、環境(乾燥地、熱帯地域、酷寒地、あるいは半乾燥地)の何たるかを問わず消化困難な原料を処理することができるが、それらの原料の大きな部分が固形物であろうと、混合飼料であろうと、その他の産業廃棄物と一緒くたになっていようと、バイオハザードの破壊を受けたものであろうと処理可能である。
ハイマークは自社の特許ならびに特許申請中の技術、ノウハウ、取引上の機密を世界中のプロジェウト保有者にライセンス供与する。ハイマークには特許取得済み、ないしは申請中のものを含めて、以下の7つの特許対象群がある。
*統合バイオ消化施設:米国と南アフリカで特許取得済み。他の国々では申請中。
*バイオハザード破壊、バイオガス生産強化のため嫌気性消化法
*バイオ・消化薬剤を使用する改良型エタノール発酵(EIEP)
*消化処理済み糞など有機廃棄物からの栄養素の除去・回収工程:米国、カナダの特許取得済み。他の国々では申請中。
*栄養素回収再生方式とその使用(近く特許認定の見込み)
*廃棄物取扱・処理システム(High Solids In-Feed System):米国、南アフリカで特許取得済み。他の国々では申請中。
*塵芥除去システム(Clean Slate=商標=システム)
8番目の特許群は現在、内容作成中で、2012年に申請する予定。
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- [電力・発電]カナダのハイマーク社、バイオ燃料関連特許をWPE社にライセンス提供 2011/12/07 水曜日