若干の改善も景気動向に懸念続く、ファニーメイ11月経済展望
【ワシントン18日PRN=共同JBN】米連邦住宅抵当公庫ファニーメイ(OTC BulletinBoard: FNMA)のエコノミックス&モーゲージ・マーケット・アナリシス(EMMA)・グループが18日公表したリポート「2011年11月経済展望」によると、米国経済は今年上半期に失速状態に近づいた後、この数カ月やや改善の兆しがある。経済は第3四半期に年率にして2・5%に拡大し、最近の雇用率の上昇は今年の経済がリセッションを回避することを確認する助けになった。しかし、米国は依然として欧州特にギリシャとイタリアで進行中の金融危機および米国における財政政策をめぐる論争を含めて打撃を受けやすく、いずれの要因も2012年の経済成長の道を遅らせるものであることを示唆している。さらに、欧州はリセッションに陥る様相があり、その程度によっては来年の米国の成長ペースに影響を与える。EMMAは、2011年の中古住宅販売が2010年とほとんど変わりなく、2012年の中古販売は僅かに増加すると予測している。
ファニーメイのチーフエコノミストであるダグ・ダンカン氏は「住宅需給活動は僅かに数値的な上昇があるにもかかわらず、住宅市場は基本的に変化の少ない横ばいであり、最近上向きの景気動向が持続することは期待できない。消費者の気持ちは悲観的レベルで継続するパターンにある。同様に、住宅市場に前向きの発展がありそうな見込みについても懸念材料のままである」とコメントした。
ダンカン氏はさらに「われわれは第3四半期と第4四半期初期の経済、雇用、住宅指標が上向きの範疇にあり、何よりも重要なことことには、米国がリセッションに陥る気配のなかったことを喜んでいる。われわれが望むことは、過去数カ月のこのようなプラスの成長が、経済を持続的成長の方向に向かうようてこ入れする時間を稼ぐことだった。持続的成長はすべて、雇用と消費者の信頼と支出の好転次第である。残念なことに、2009年第3四半期以来、個人の実際の可処分所得は最も落ち込んだにもかかわらず、最近になって個人消費の上昇が起きたことである。このような大きな落ち込みは、来年初めの個人消費が低迷する兆しであり、特に今年末の予定通り所得税の減税と緊急失業給付が期限切れとになればそうである」と語った。
「2011年11月経済展望」のオーディオ版は、ファニーメイのウェブサイト(http://www.fanniemae.com)にあるEMMAサイト(*)のポッドキャストで聴取できる。またこのサイトでは、経済動向に関するコメント、景気予測、住宅予測も含め2011年11月経済展望レポートの全文を読むことができる。
(*)EMMAサイト:
http://www.fanniemae.com/media/economics/index.jhtml?p=Media&s=Economics+%26
+Mortgage+Market+Analysis
ファニーメイのエコノミックス&モーゲージ・マーケット・アナリシス(EMMA)・グループの見解、分析、推計、 予測およびその他の見方は、ファニーメイの事業展望あるいは期待される結果を示唆するものとして解釈されてはならず、多くの仮定に基づくもので予告なしに変わり得る。ファニーメイはこの情報に影響を与える多数の要因に依拠している。EMMAグループは信頼できると思われる情報に対するEMMAの見解、分析、推計、予測もしくはその他の見方に基づいているが、これら資料で提供される情報が正確かつ受け入れられるものであり、すべて特定の目的に適していることを保証するものではない。これらの見方を強調する仮定もしくは情報の変更は、実質的に大きく異なる結果を生み出しうる。EMMAグループが公表する分析、見解、推計、予測あるいはその他の見方は、示された日時でのグループの見方を表しており、ファニーメイとその経営者の見方を必ずしも示すものではない。
ファニーメイは手ごろな価格の住宅を拡大し、米住宅市場に寄与するために世界の資本を地域コミュニティーにもたらすために存在する。ファニーメイは連邦憲章を持ち、米国の二次抵当市場で業務活動を行ってモーゲージ・バンカーやその他の貸し手に資金を供給することでモーゲージ市場の流動性を強化し、住宅購入者に貸し付けを行う。ファニーメイの業務は米国で住宅を保有する人々を支援することである。
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- [国際情報]若干の改善も景気動向に懸念続く、ファニーメイ11月経済展望 2011/11/21 月曜日