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<タイ大洪水>日系各社が被害状況を発表、トヨタなど稼動停止

 タイ中部で起きた大洪水は、日系企業に大きな影響を与えている。同国へ進出する日系企業各社の発表によれば、アユタヤ県の工業団地では浸水被害が受け、操業停止に追い込まれている。そのほか周辺地域もサプライヤーからの部品供給の停滞など二次被害が出ているという。各社の被害状況は次の通り。

 トヨタ自動車 トヨタ・モーター・タイランドのサムロン工場、ゲートウェイ工場、バンポー工場で車両の生産を行っている。直接的な被害はないものの、被災したサプライヤーからの部品供給が停滞しているため、車両工場の稼動を15日まで停止することを決定。17日以降は状況を見て判断する。

 ホンダ ロジャーナ工業団地のホンダオートモービルは、部品供給停止の影響を受けて4日から8日まで生産活動を休止。8日には工場敷地内への浸水が確認、同工業団地からの退避命令が出たことから、10日以降も生産を休止予定。

 タイホンダマニュファクチュアリングは、施設への被害は確認されていないが部品供給停止の影響で、汎用製品の生産ラインを6日から8日まで休止。部品供給再開の目処が立たないことから10日以降も生産を休止する予定。二輪製品の生産ラインでは計画通り生産活動を継続。(10日発表)

 HOYA HOYAレンズタイランドの眼鏡レンズ製造工場であるアユタヤ工場は直接的な被害はないものの、ハイテック工業団地近隣の堤防が決壊の恐れがあるとして、操業を一時見合わせ。(12日発表)

 ニコン ロジャナ工業団地にあるニコンタイランド社が浸水被害。全ての建物の1階部分が浸水し、6日から操業停止。同工場では、デジタル一眼レフカメラおよび交換レンズ等を生産している。(11日発表)

 パイオニア ロジャナ工業団地にあるイオニアマニュファクチュアリングと東北パイオニアが浸水被害。工場建物は両工場ともに1階部分が浸水し8日から操業停止。操業再開時期は未定で暫定的に23日まで臨時休業。(12日発表)

 ミネベア ロジャナ工業団地にあるロジャナ工場(ダイキャスト部品生産)は、浸水被害により7日から操業停止、復旧時期は未定。現在は外部からの購入量増加を手配中。アユタヤ県のアユタヤ工場(ボールベアリング生産)は周辺地域の洪水のため7日から操業停止中。ほか、ロッブリ工場(電子機器など生産)、バンパイン工場(ボールベアリングなど生産)、ナワナコン工場(小型モーター部品生産)は被害なく、操業中。(12日発表)

 日本電産 タイ日本電産のロジャ-ナ工場とタイ日本電産精密のロジャーナ工場は、ロジャナ工業団地の浸水による退避命令に伴い、10日から操業を停止。同工業団地以外の工場では、浸水はなく、通常通り操業中。(11日発表)

 住友金属工業 4社の連結子会社を保有しているが、浸水被害が出ているのは、電磁鋼板の加工販売を行うタイスミロックス社のみ。同工場では、工業団地の浸水退避令により、一時的に操業を停止している。操業再開の見通しは現在のところ不明。(12日発表)

 住金物産 造成・分譲・運営するロジャナ工業団地ほか、天然ガス焚き発電による電力および蒸気の販売を行うロジャナ・パワー、精密切削加工部品の製造・販売を行うミヤキ・エスビー・プレシジョン・タイランドが浸水被害。


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