年間成長率１・４％へ景気後退局面、ファニーメイ８月経済展望
【ワシントン２２日PRN＝共同JBN】米連邦住宅抵当公庫ファニーメイ（OTC Bulletin Board: FNMA）のエコノミックス＆モーゲージ・マーケット・アナリシス（EMMA）・グループが２２日公表したリポート「２０１１年８月経済展望」によると、米国経済は先月相次いで起きた期待はずれのニュースに直面して、全体的なマクロ経済予測が顕著な下方修正となった。８月経済展望は景気の二番底を予測してはいないものの、下方修正予測は新たな景気後退に決着が付く状態に近づいているとのEMMAグループの警戒感を反映している。２０１１年通年経済成長は、２０１０年の３・１％から１・４％に下落すると予測される。経済成長は２０１２年には上昇に転じると予測されるが、７月予測で想定された３・１％と比較すると約２・０％に過ぎない。
ファニーメイのチーフエコノミストであるダグ・ダンカン氏は「主要な因子は国内総生産（GDP）データの修正を含めて、脱出しなければならないより大きな穴があることを示しており、それは雇用増の欠如に対する消費者の懸念で説明される。さらに、欧州の金融市場、財政政策の混乱は、米国の債務限度額問題と合わせて、消費者の信頼に打撃を与え、景気後退のレベルに達している」とコメントした。
ダンカン氏はさらに「マクロ経済因子は明らかに消費者の考え方を牽引しており、住宅問題はこれによる影響を受けている。しかし、全米住宅調査結果に示されているように、住宅問題は消費者の全般的な経済的懸念の陰にあって２次的な位置づけになっている。当社の７月データは、米国市民の７０％は、経済が悪い方向に向かっていると考えている。これは１年前の６０％より増えている。同様に、歴史的に見て今は低金利にもかかわらず、消費者はなお住宅購入に出動して借金する好機としては見ていないと語っている」と述べた。
住宅活動は企業と消費者の信頼感の新たな落ち込み、雇用傾向の軟調とともに弱まることが予測される。唯一の例外は賃貸住宅市場である。賃貸住宅の空室率（空室となり貸すことができる賃貸住宅の割合）は、２０１１年第２四半期に９・７％から９・２％に急落した。これは９年間で最も低い率である。このことは住宅所有率の下降傾向と一致しており、世帯で高まる割合が住宅所有から賃貸へと移行していることを示している。
「２０１１年８月経済展望」のオーディオ版は、ファニーメイのウェブサイト（http://www.fanniemae.com）にあるEMMAサイト＊のポッドキャストで聴取できる。またこのサイトでは、経済動向に関するコメント、景気予測、住宅予測も含め２０１１年８月経済展望レポートの全文を読むことができる。
＊EMMAサイト：http://www.fanniemae.com/media/economics/index.jhtml?p=Media&s=Economics+%26+Mortgage+Market+Analysis
また経済動向コメントのリンクを通じて、集合住宅経済・市場調査担当ディレクターのキム・ベタンコート氏の集合住宅市場解説を入手できる。解説は２０１１年第２四半期の集合住宅販売のリバウンドに関するデータ情報を提供している。
ファニーメイのエコノミックス＆モーゲージ・マーケット・アナリシス（EMMA）・グループの見解、分析、推計、 予測およびその他の見方は、ファニーメイの事業展望あるいは期待される結果を示唆するものとして解釈されてはならず、多くの仮定の基づくもので予告なしに変わり得る。ファニーメイはこの情報に影響を与える多数の要因に依拠している。EMMAグループは信頼できると思われる情報に対するEMMAの見解、分析、推計、予測もしくはその他の見方に基づいているが、これら資料で提供される情報が正確かつ受け入れられるものでありすべて特定の目的に適していることを保証するものではない。これらの見方を強調する仮定もしくは情報の変更は、実質的に大きく異なる結果を生み出しうる。EMMAグループが公表する分析、見解、推計、予測あるいはその他の見方は、示された日時でのグループの見方を表しており、ファニーメイとその経営者の見方を必ずしも示すものではない。
ファニーメイは手ごろな価格の住宅を拡大し、米住宅市場に寄与するために世界の資本を地域コミュニティーにもたらすために存在する。ファニーメイは連邦憲章を持ち、米国の二次抵当市場で業務活動を行ってモーゲージ・バンカーやその他の貸し手に資金を供給することでモーゲージ市場の流動性を強化し、住宅購入者に貸し付けを行う。ファニーメイの業務は米国で住宅を保有する人々を支援することである。
ツイッターのフォローはhttp://twitter.com/fanniemaeを参照。
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- ［国際情報］年間成長率１・４％へ景気後退局面、ファニーメイ８月経済展望 2011/08/24 水曜日
