中印市場で増資と買収、米自動車部品大手デーナが成長へ足場強化
【モーミー（米オハイオ州）６日ＰＲＮ＝共同ＪＢＮ】デーナ・ホールディング社（Ｄａｎａ Ｈｏｌｄｉｎｇ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ、ＮＹＳＥ：ＤＡＮ）は６日、中国、インドの新興市場での一層の成長を目指す足場を強化する２つの取引を完了したと発表した。
デーナは中国に本社を置く商業車アクスルの合弁事業である東風デーナ・アクスル社（ＤＤＡＣ）の持ち分を５０％まで増やした。またデーナはアクスルス・インディア社（ＡＩＬ）の商業車アクスル事業を買収した。
デーナは東風汽車（ＤＦＬ）からこれまでの持ち分に加えてさらに４６％のＤＤＡＣ株を取得し、対等の所有権を達成した。デーナは１億２４００万ドルをＤＦＬに支払った。特別収益目標が達成された場合は販売奨励協定によってデーナの支払額は最大で２０００万ドル増えることになる。ＤＤＡＣの２０１０年の売上高はトラック、バス市場の好調さ、特に中心顧客の東風汽車の好調さに支えられて、約１０億ドルだった。
デーナのロジャー・Ｊ・ウッド社長兼ＣＥＯは「中国のバス、トラック市場とパートナーの東風の好調さが続いていることに力づけられており、関係強化に期待している。これは中国市場で機会を求め、世界的に拡大するためのドライブの新たな重要なステップだ」と語っている。
湖北省襄陽に本社を置くＤＤＡＣは東風汽車に対するトラックアクスルの中心的サプライヤーである。２００５年に設立されたＤＤＡＣは現在、軽量、中量、大型トラック、バス向けのドライブ、スティアー、タンデム、ハブリダクション・アクスルを含め、中国市場でトラックアクスル全般を提供している。
合弁事業へのデーナの出資増大に伴い、ＤＤＡＣはデーナにとって最大のアクスル製造基地となる。
中国でのデーナの製造経験は１９９１年にさかのぼる。ＤＤＡＣのほかにデーナはオフハイウェー・アクスル、ドライブシャフト、トランスミッション、商業車ドライブシャフト、軽量車用アクスルとドライブシャフト、熱管理製品を中国で製造している。
５月にデーナは中国江蘇省無錫で技術センターの建設を開始した。この施設は電気自動車の電池クーラーを含むドライブライン、シーリング、熱管理製品の研究、設計、開発、テストを通じて、先進的な製品、アプリケーションの製作を行う。同センターは２０１１年末までに全面稼働の見込みである。
インドではデーナはＡＩＬの商業車アクスル事業のドライブヘッド製造、最終組み立て部門を買収した（アクスル・ドライブヘッドにはピニオン、リングギア、ディファレンシャル・ロック、ベアリング、潤滑油ポンプ、アクスル・ハウジング内のヨークが含まれる）。またデーナはこれら中型車、大型車用アクスルのマーケティング、販売、エンジニアリングの責任も引き受けた。
この事業の中心顧客はアショク・レイランドとマヒンドラ＆マヒンドラである。この取引に対するデーナの１３００万ドルの投資は約５０００万ドルの年間売上高を生み出す見込みである。デーナとインド企業２社の合弁事業であるＡＩＬはデーナとその他の顧客のためにアクスル・ハウジングの製造を続ける。
ウッド社長は「この取引はもう１つの急成長市場におけるわが社の能力、事業をさらに拡大させる。広く認められているデーナの製造、エンジニアリングのリーダーシップはこれらの事業を成長させる重要な利点になるだろう」と述べている。
インドにおけるデーナの製造面のプレゼンスは１９６５年に始まり、現在では乗用車、商業車、オフハイウェー車市場向けのアクスル、ドライブシャフトの製造を含んでいる。さらに、デーナはこの地域でシーリング製品を生産することができる。
▽デーナ・ホールディング社（Ｄａｎａ Ｈｏｌｄｉｎｇ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）について
デーナは軽量車、大型車メーカー向けドライブライン製品（アクスルとドライブシャフト）パワーテクノロジー（シーリングと熱管理製品）純正サービス部品供給の世界リーダーである。同社の顧客基盤には、世界の乗用車、商業車、オフハイウェー市場の事実上すべての大手自動車メーカーが含まれている。本社は米オハイオ州モーミーで、従業員は２６カ国に約２万２５００人、２０１０年の売上高は６１億ドル。詳しい情報はｗｗｗ．ｄａｎａ．ｃｏｍへ。
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- ［国際情報］中印市場で増資と買収、米自動車部品大手デーナが成長へ足場強化 2011/07/08 金曜日
