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中部電力と明電舎、環境配慮型熱硬化性樹脂を共同開発

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開発した樹脂を使用した製品例(写真・明電舎)
 中部電力と明電舎は13日、環境に配慮した熱硬化性樹脂を共同開発したと発表した。今後、明電舎において、開発材料を用いた製品化を検討していく予定。

 樹脂には、熱可塑性と熱硬化性の二種類がある。熱可塑性樹脂は、熱を加えることで成形しやすくなるため、主に包装材料や食品容器の材料として使用されている。一方、熱硬化性樹脂は、熱や薬品に強く、熱を加えても変形しないため、主に自動車等の部品の材料や電気機器の絶縁材料として使用されている。

 従来の樹脂は、石油から作られる原料を用いており、石油資源の枯渇といった地球規模の問題から、再生可能資源や産業副産物を使用することが求められている。

 熱可塑性樹脂については近年、家電を中心に植物由来の原料を使用した樹脂が多く開発されているが、熱硬化性樹脂については、自動車や電力機器等に使用可能な高強度で信頼性の高いものがこれまでなかった。そこで、今回、電力機器の絶縁材料として使用できる強度と長期信頼性を有した、環境に配慮した熱硬化性樹脂を開発した。

 開発した熱硬化性樹脂は、主剤・硬化剤に植物由来の材料を用いることで、石油由来の材料を従来の電力用熱硬化性樹脂に比べて大きく削減しており、あわせて、充填材に産業副産物である、石炭火力発電所から排出される石炭灰を利用することで、環境にやさしいものとなっている。

 また、従来樹脂と比べて、機械特性、電気特性は同等であり、コスト面においても同等以下を実現している。


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