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日立製作所、パワー半導体の生産能力を2倍に増強

 日立製作所は10日、ハイブリッド車や電気自動車などに使用されるパワー半導体の生産能力を月産1万個から2万個へ引き上げることを発表した。需要拡大に対応するためで、10月を目処に、同社子会社の日立原町第二工場(福島県南相馬市)の製造ラインを増設する。

 環境意識の高まりや環境規制の強化などを背景に、環境対応車(エコカー)、ルームエアコンや冷蔵庫などの家電製品、鉄道車両、建設機械、風力・太陽光発電等の産業分野におけるパワー半導体の需要は今後大きく成長することが予想されている。特にエコカーは成長が著しく、同社試算によれば、世界市場は2020年まで年率約3割の伸びを示すことが見込まれる。

 そうした需要拡大を背景に日立では、エコカー用IGBTモジュールの生産体制を現在の2倍に増強することを決定。約10億円を投資し、パワー半導体の組み立てを行っている日立の子会社である日立原町電子工業の原町第二工場に製造ラインを増設。生産能力を現在の月産1万個体制から10月を目処に2万個へ引き上げる。また、新たに増設する製造ラインでは、最先端の自動化ラインの導入により、リードタイムの短縮や生産効率向上を図る。

 同社では現在、ダイオード、高耐圧IC、IGBT(*3)モジュールなどを主軸としたパワー半導体事業を展開。高耐圧ICでは、高耐圧デバイス技術とモータードライブ技術とを融合し、1990年にエアコンファンモーター駆動用に世界初となるワンチップインバーターICを開発。IGBTでは、1993年に世界初となる鉄道車両インバーター用のモジュールを製品化し、それ以来培ってきた技術を基に、高出力密度、長寿命化技術を強みとした製品をエコカー、分散型発電設備用途等に市場投入している。設備投資では、2004年9月にも約20億円を投資し、日立事業所臨海工場(茨城県日立市)内にあるパワー半導体のウェハー製造工場を3000平方メートル増設している。


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