イネオス・フェノール、中国シノペックYPCと合弁設立で覚書
【ロンドン28日PRN=共同JBN】イネオス・フェノール(INEOS Phenol)と中国石化揚子石油化工(シノペックYPC)はこのほど、中国江蘇省・南京ケミカルパークに将来フェノール/アセトンの合弁企業を設立、運営するとの大枠で合意する覚書(MOU)に調印した。
この覚書調印は、両社が南京での合弁企業設立の細部にわたる議論を開始するために重要なステップである。今回の覚書調印は、2009年12月の同意書調印と投資に関する詳細な検討に続くものである。
今回の提携は、シノペック(中国石化)の地元中国における原料調達の優位性とイネオスが特許を持つフェノール技術から恩恵を受けることになる。
新施設の年間生産能力はフェノール40万トン、アセトン25万トンになる見込みで、中国におけるこの種プラントとして最大規模になる予定。同施設はまた、原料のクメンを年間55万トン生産する能力を備える。南京にプラントが建設されることによって、同施設はフェノールとアセトンの両方で中国最強の市場の中心となる。現在の見込みでは、プロジェクトの完成は2013年末になる予定。
イネオス・フェノールのトニー・トレイナー最高経営責任者(CEO)は「覚書調印は、合弁企業設立への不可欠なステップであり、シノペックYPCとの関係で大きな節目となる。この合弁企業によって、イネオスは特許のフェノール技術を中国に導入でき、シノペックYPCのような強力な地元パートナーと提携することで、当社の事業や顧客に大きな価値をもたらすことができる」と語った。
イネオス・フェノールは、ドイツ、ベルギー、米国(アラバマ州)に施設を持つフェノールとアセトンの大手メーカーである。中国はフェノールとアセトンで世界最速の成長市場であり、シノペックは上海、北京、天津の3カ所にフェノールとアセトンの生産設備を持つ大手メーカーである。
http://www.ineos.com
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- [電力・発電]イネオス・フェノール、中国シノペックYPCと合弁設立で覚書 2011/01/28 金曜日