経済問題が最優先課題、SSIの8カ国調査
【シェルトン(米コネティカット州)24日PRN=共同JBN】経済問題は依然として世界的段階でナンバーワンの優先事項である。サーベー・サンプリング・インターナショナル(SSI)の新たな世界的調査に参加した人の半数以上は2011年に取り組むべき最も重要な問題として「経済情勢の改善」を挙げた。8カ国で行われたSSIのオンライン調査パネルのメンバーは、健康保険制度の改革、環境保全、テロ防止、教育改革、食品産業の監視、他国との関係改善、自然災害への備えを含む8問題のリストから最も懸念しているものとして経済を選んだ。日本(71%)と米国(70%)の回答者が現在の経済の苦境に最も集中している。
ドイツは、回答者が経済を自国政府が対応すべき主要な問題だと考えていない唯一の国だった。ドイツの回答者の4分の1以上は、健康保険制度の改革が政府の第一の関心事だと述べている。オーストラリアの回答者も健康保険制度に懸念を示しており、回答は経済(34%)、健康保険制度(31%)にほぼ二分されている。
SSIの調査結果は、オンラインパネルでの4000人以上の成人についてのインターネット調査に基づいている。参加した国は米国、英国、ドイツ、フランス、日本、オーストラリア、中国、シンガポールである。SSIは、独自のオンラインパネルやウェブサイト、ソーシャルメディア、系列パートナーなどとリンクしている自社のダイナミックなサンプリング・プラットフォームであるSSIダイナミクス(商標)を通じて、広く世界的な活動範囲で調査研究をサポートしている。
▽経済的な不安が新年の決意に影響
調査参加者の経済的不安はその新年の決意に反映されている。「財政状態の改善」が世界で上位2つの決意に入っている。世界中で回答者の40%は2011年に自分の財政状態を改善することを決心している。唯一の例外は日本で、パネリストの4分の1だけが財政問題についての決意を重視している。
経済はほとんどすべての人の念頭にあるが、新年の決意をうながす唯一の懸念ではない。米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリアでは、「減量」が「財政状態の改善」と並んでトップの決意になりそうである。「健康的な習慣を身につけること」と「計画的になること」も世界中で新年の決意の選択としてトップである。
▽経済不安にもかかわらず楽観的
経済的不安はなくならないが、世界のひとびとは2011年の見通しについては楽観的である。来年は「非常に、または幾分」よくなると期待しいている回答者は、「非常に、または幾分悪くなる」と予想している人の2倍以上だった。
中国とシンガポールの回答者が見通しについて最も楽観的で、それぞれ77%、65%の回答者が自分の財政状態が2011年に改善されると信じている。これと対照的に、フランスと日本では悲観論のレベルが最も高く、それぞれ29%、32%が財政状態が悪化すると予測しており、好転するとの予測は4分の1以下だった。英国の回答者は経済については楽観主義者(29%)と悲観主義者(32%)にほぼ対等に分かれた。
▽大きな買い物を予定している人は多くの国で回答者の半分以下
ほとんどの国で一般的な楽観論はあるものの、回答者はまだ大きな買い物を計画する用意はない。2011年にコンピューター、薄型テレビ、車、ボート、家を購入するという回答者は米国(43%)、ドイツ(43%)、フランス(47%)、英国(48%)、日本(48%)で半数以下だった。
中国では状況ははるかに明るく、回答者の85%は2011年に大きな買い物をする計画で、シンガポールでは73%が高価な品物の購入を予定している。こうした国ではおそらくラップトップ・パソコンのような技術アイテムの必要性が認識されてきたため、回答者の財政面の楽観主義が購入計画に反映されているようである。
▽サーベー・サンプリング・インターナショナル(Survey Sampling International)について
サーベー・サンプリング・インターナショナル(SSI)(www.surveysampling.com)は調査研究用のサンプリング・ソリューションの有力な世界的プロバイダーである。SSIはインターネット、電話、モバイル/無線を通じて72カ国の回答者に接触している。クライアント・サービスには質問状設計コンサルテーション、プログラミングとホスティング、データ処理が含まれている。SSIはトップ50調査機関のうちの48社を含む2000社以上の顧客に奉仕している。創立は1977年、15カ国に17事務所がある。
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- [国際情報]経済問題が最優先課題、SSIの8カ国調査 2010/12/27 月曜日