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米TIオート、ワーゲンから300万台分の燃料タンク受注

 【オーバーンヒルズ(米ミシガン州)5日PRN=共同JBN】流体貯蔵・移動・分配技術の大手自動車部品供給業者である米TIオートモーティブ社(TI Automotive)は5日までに、2011年以降フォルクスワーゲングループの車両最大300万台に燃料タンクシステムを供給する契約を受注した。契約にはプラスチック燃料給油管600万点の開発、生産も含まれている。

 燃料タンクシステムはドイツのエトリンゲンとラシュタット、スペインのパンプロナにあるTIオートモーティブ工場で製造、アウディ、フォルクスワーゲン、セアト、シュコダの5車種の車両に組み込まれる。

 バリアント形システムには部分ゼロ排出車(PZEV)、ガソリンとディーゼルのアプリケーションに対する欧州経済委員会(ECE)基準に対応するものが含まれる。

 燃料給油管は新設のチェコのTIオートモーティブ工場で製造、それぞれの最終組立て地に搬送される。

 TIオートモーティブのビル・コズィラ会長兼最高経営責任者(CEO)兼社長は「われわれは長年、フォルクスワーゲンとの世界規模の協力関係を享受してきた。新プログラムを通じて、われわれは引き続き革新的で軽量の燃料タンクシステムを開発する。それは排出を削減、世界最大の自動車メーカーになるというフォルクスワーゲンの目標達成に寄与するだろう」と語った。

 TIオートモーティブは現在、アジアでフォルクスワーゲン・パサートに、欧州でアウディQ5とフォルクスワーゲン・キャディに燃料タンクシステムを供給している。来年には北米のフォルクスワーゲンとスペインのアウディQ3という新プログラム2件の生産を開始する。

 TIオートモーティブは、2009年の米オートモーティブニュース誌のPACE賞を受賞した部分ゼロ排出車(PZEV)用プラスチック燃料タンクによって、樹脂製燃料タンク技術と排出の標準を設定した。同社独自の設計と製造法は、組み立てに先立ってタンク内にすべての部品を組み込み、燃料透過を抑制することで蒸散ガスを大幅に減らす。

 ▽TIオートモーティブ社(TI Automotive)について
 「流体思考(Fluid thinking)」(商標)はTIオートモーティブ社の理念を形成している。世界の自動車メーカーは、識見を持って業界を変革する流体貯蔵、移動・分配技術の開発に特化するTIオートモーティブを頼りにしている。

 同社は27カ国、126地点にほぼ1万4000人を雇用し、その強みは明日の自動車産業に向けて高まる燃料経済と排出規制に創造的に対応し、それを超える能力にある。


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