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<ファニーメイ経済展望>「強い不透明感」から下振れリスク

【ワシントン17日PRN=共同JBN】米連邦住宅抵当金庫ファニーメイ(OTC Bulletin Board: FNMA)は17日、景気先行きに対する不透明感の強さから経済成長率が下振れし、通常を下回るペースでの景気回復になるとの「2010年8月経済展望」を発表した。ファニーメイの経済・モーゲージ市場分析グループが作成した予測は、今年下半期の米国内総生産(GDP)成長率を2・5%と見込んでいるが、2011年にはやや上向くだろうとみている。

米景気回復の最大要素である住宅市場動向は、年内は引き続き横ばいとなる見込みで、これは、販売戸数が想定された数字を上回る販売戸数が第2四半期に前倒しとなったのが原因。30年物住宅金利の固定金利は、年内は平均4・5%と低い水準で推移するとみられ、これが消費者の借り換えを掘り起こすと予想されるが、借り換えブームを引き起こす可能性は低い。

ファニーメイのチーフ・エコノミスト、ダグ・ダンカン氏は「金融部門も企業、家計部門も経済面での先々の行動を決定できなくなっており、これが先行きの計画立案を難しくしている」と指摘。同氏は「最近および今後の政策変更を考慮すると、米経済がどのような展開をみせるかは特に予想が難しい。こうした不透明感の強さのため、景気の下振れリスクは上振れリスクを上回っている状況だ。企業利益は好調だが、先行きの労働コストに不透明感があるため、当面の雇用は抑えられている。米連邦準備制度理事会(FRB)は、長期金利を低い水準に抑える戦略の下に、償還日となった住宅ローン抵当証券(MBS)を国債に再投資しているが、金融部門の改革の不透明さで、信用供給度合いが抑えられている。消費者は借入残高を減らし、再び消費に向かおうとしてはいるが、雇用の不確実さや、税控除の更新あるいは期限切れに直面している」と述べた。ダンカン氏また「景気が上振れる可能性はあることはあるが、景気回復のカギとなる部門は、景気回復に大きく貢献してはいない」とも語っている。

2010年8月経済展望のオーディオ版は、経済・モーゲージ市場分析のポッドキキャストは、ファニーメイのウェブサイトwww.fanniemae.com内にある以下のURLで聞くとことができる。
http://www.fanniemae.com/media/economics/index.jhtml?p=Media&s=Economics+%26+Mortgage+Market+Analysis)
また、経済動向に関するコメント、経済予測、住宅市場予測を含む経済展望の報告全文は同サイトに掲載されている。

掲載した資料にある意見、分析、推定、予測その他ファニーメイの経済・モーゲージ市場分析(EMMA)グループの見解は、ファニーメイの業務予測や予想される業績を示すものではなく、多くの前提に基づいてものであって、予告なく変更されることがある。またここにある情報が、ファニーメイの活動にどの程度影響するかは、多くの要因で左右される。EMMAグループは意見や分析、推定、予測、見解表明を行うにあたっては、信頼しうる情報に基づいているが、上記資料に提供された情報が正確、最新あるいは特定目的に適切であると保証するものではない。前提条件の変更あるいは表明した見解の基となっている情報の修正によって、まったく異なる結論で出る場合もある。EMMAが発表する分析、意見、推定、予測その他の見解は、同グループの見解であり、現時点ではファニーメイあるいはその経営陣の見解を示唆するものではなく、あるいは必ずしも見解を代表するものではない。

ファニーメイは手ごろな価格の住宅を拡大し、米住宅市場に寄与するために世界の資本を地域コミュニティーにもたらすために存在する。ファニーメイは連邦憲章を持ち、米国の二次抵当市場で業務活動を行ってモーゲージ・バンカーやその他の貸し手にファンドを供給することでモーゲージ市場の流動性を強化し、住宅購入者に貸し付けを行う。ファニーメイの業務は米国で住宅を保有する人々を支援することである。


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