米オーチス・エレベータ、ロス空港に乗降機など88基納入
【ファーミントン（米コネティカット州）１２日PRN＝共同JBN】オーチス・エレベータ社は、乗り継ぎ以外の出発、到着客数が世界で最も多い空港であるロサンゼルス国際空港（LAX）に８８基のエネルギー効率のよいエレベーター、エスカレーター、動く歩道を提供する。ユナイテッド・テクノロジーズ社（NYSE:UTX）の一事業部であるオーチスは、新たに設置される装置のメンテナンスを５年間提供する。
オーチスのディディエ・ミショーダニエル社長は「世界で最も有名な空港のひとつが、当社のエネルギー効率のよい製品を使ってエネルギー消費を削減するのは光栄だ。当社の先進技術は、同空港を利用する年間数百万人の旅客に安全で信頼できる輸送ソリューションを提供するため不可欠だ」と語っている。
同社の設備は、LAXのトム・ブラッドリー国際ターミナルの大型近代化計画である「ブラッドリーウェスト・プロジェクト」のために採用された。このターミナルは現在３０社近い航空会社が使用しているLAXの中心的な施設である。昨年、トム・ブラッドリー国際ターミナルの航空会社は、１５１０万人に上る LAXの国際旅客の半分を超える８６０万人以上の国際旅客にサービスを提供した。ブラッドリーウェスト・プロジェクトはロサンゼルスの史上最大の公共事業プロジェクトであり、２０１２年１２月に完成の予定である。
ロサンゼルス国際空港のマイケル・ドゥセット空港計画責任者は「旅客を安全、敏速に搭乗ゲート、手荷物受け取り場所までエネルギー効率のよい、信頼できるエレベーター、歩道で導いて行くことが、将来の旅客の楽しみのために建設されている世界クラスの施設にとって不可欠な部分となるだろう」と語っている。
ブラッドリーウェスト・プロジェクトは米国グリーンビル評議会（USGBC）からLEED（エネルギーと環境に配慮した設計のリーダーシップ）のシルバー認証を受けることを目指して設計されている。LEEDは世界で最もグリーンで、最もエネルギー効率が高く、パフォーマンスの高いビルを設計、建設するためのUSGBCの格付けシステムである。オーチスの製品はニューヨークの世界貿易センター、パリのトゥール・グラニット、韓国・仁川の新ソンド市、オーストラリア・クイーンズランド州のジョージストリート４００を含め、世界各地の多くの優れたエネルギー効率を誇るビルで選ばれている。
オーチスは、在来システムに比べて最大５０％のエネルギー消費を削減する４０基のエネルギー効率のよい「Gen2」（ジェン・ツー、登録商標）エレベーターを提供する。Gen2システムはオーチスが特許を得たフラットなポリウレタン・コーティングのスチールベルトと永久磁石のギヤなしマシンを使い、潤滑油を補給する必要はなく、よりクリーンな環境になる。
オーチスはまた、乗客のいない時間は運用速度を下げるエネルギー節約技術を備えた３８基のエスカレーターと、１０基の動く歩道も提供する。さらに、これらのエスカレーターと動く歩道は、油の消費を最大で９０％減らす効率の高い潤滑システムを使って運用される。
オーチス北米・南米地域のランディー・ウィルコックス社長は「この素晴らしい輸送センターのニーズに対応するため必要なソリューションと高品質製品を提供し、当社の幅広い専門知識と経験を生かすことができ光栄だ」と述べている。
オーチス・エレベータ社（Otis Elevator Company）はエレベーター、エスカレーター、動く歩道など人員移動製品の世界最大手メーカー、メンテナンス会社である。本社は米コネティカット州ファーミントンにあり、従業員は６万１０００人、２００以上の国・地域で製品、サービスを提供し、世界で１７０万基のエレベーター、エスカレーターのメンテナンスを行っている。コネティカット州ハートフォードに本社を置くユナイテッド・テクノロジーズは多角経営型企業で、ハイテク製品、サービスを建築、航空宇宙業界に提供している。
前後の記事
記事バックナンバー
- ［機械・部品］米オーチス・エレベータ、ロス空港に乗降機など88基納入 2010/08/12 木曜日
