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日本初の呼吸追尾システム使用、サイバーナイフ治療に

 【サニーベール(米カリフォルニア州)3日PRN=共同JBN】放射線外科分野の世界的リーダーであるアキュレイ社(ナスダック:ARAY)は3日、埼玉医科大学国際医療センターが日本の病院では初めてシンクロニー呼吸追尾システムを使ったサイバーナイフ治療を提供したと発表した。追尾システムを使った初の治療は2010年4月26-28日の3日間、転移性肺がんの女性患者に行われた。埼玉医科大学国際医療センターは先進的医療で日本を代表する施設の1つである。

 サイバーナイフ・ロボティック放射線外科システムの構成部であるシンクロニー呼吸追尾システムは、サイバーナイフ治療中にリアルタイムで患者の呼吸動作のモニター、追尾を行い、これによって医師は複雑に動く腫瘍をミリ単位以下の標的精度で治療することができる。追尾システムにより腫瘍の動きを追うが、腫瘍の動きは肺のような体幹部にあり呼吸と動きをともにする腫瘍には特に重要で、追尾システムによって動く腫瘍に対する高精度照射ビームの照射をダイナミックに指示できる。追尾システムは相関モデルを絶えず更新し、呼吸、腫瘍の動きのいかなる変化にも対応して自動的に修正する。これによって患者は治療中も快適に呼吸でき、医師は周辺正常組織や重要組織に対する放射線照射を減らすことができる。

 日本の厚生労働省は2008年6月、呼吸にともなって動く腫瘍を含む頭蓋外腫瘍の治療におけるサイバーナイフ・システムの使用を承認した。この薬事承認で放射線外科で治療できる患者のタイプが劇的に拡大され、脊椎、肺、肝臓、すい臓、前立腺のがんも含まれることになった。2010年4月にサイバーナイフ・システムで使える金属マーカーの使用が承認され、追尾システムを使った今回の肺の治療が可能になった。

 現在、日本には21のサイバーナイフ・システムが設置されている。世界の肺がん治療へのサイバーナイフ・システムの使用は2009年に前年比25%増加し、現在までに1万2000人以上の肺がん患者が治療を受けている。

 ▽サイバーナイフ(登録商標)ロボティック放射線外科システムについて
 サイバーナイフ・ロボティック放射線外科システムは、体内のあらゆる部位の腫瘍でも非侵襲的に治療できるように設計された世界で唯一のロボット放射線外科システムである。連続的画像誘導技術とコンピューター制御のロボット可動性を使って、サイバーナイフ・システムは治療中を通じてリアルタイムで腫瘍と患者の動きを自動的に追尾、探知、修正する。これによってサイバーナイフ・システムは高線量の照射をピンポイントの正確さで行うことができ、周辺正常組織への損傷を最小限に抑えながら、頭部や体幹部に対し侵襲的な固定用フレームも不要にしている。

 ▽アキュレイ(Accuray Incorporated)について
 アキュレイ(ナスダック:ARAY)は本社を米カリフォルニア州サニーベールに置く放射線外科分野の世界的リーダーで、がんと診断された人々に生活の質の向上と手術によらない治療オプションを提供している。同社は、放射線外科の恩恵を脊椎、肺、前立腺、肝臓、すい臓がんを含む頭蓋外腫瘍にまで拡大するサイバーナイフ・ロボティック放射線外科システムを開発、販売している。これまでにサイバーナイフ・システムは世界で8万人以上の治療に使用され、現在は196のシステムが米州、欧州、アジアの有力病院に設置されている。詳しい情報はwww.accuray.comへ。


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