日産がインドで新型「マイクラ」生産開始、世界市場にも投入へ
インド日産工場でのオフライン式で挨拶する志賀俊之COO。「インドにおける新しい一歩」と語った(写真・日産自動車) 日産自動車は24日、インド日産を通じて、世界戦略車である小型車「マイクラ(日本名・マーチ)」を、同国チェンナイ郊外オラガダムの工場で現地生産を開始したと発表した。この日同工場でオフライン式が行われ、日産の志賀俊之COO(最高執行責任者)は「日産のインドにおけるビジネスの新しい一歩となる。(現地生産されるマイクラは)欧州、中東、アフリカなどの戦略的市場にも投入していく」と述べた。
新型「マイクラ」は、汎用性の高い新型Vプラットフォームをベースとしており、新興市場、成熟市場両方にアピールするデザインとした。車両設計および実験は日本で行われ、世界中のニーズに合うよう、チューニングされる。また、同車は、85%の部品を現地サプライヤー(計96社)から調達しており、その半数がチェンナイを拠点としている。インドでの発売は2010年7月を予定している。
敷地面積640エーカーのチェンナイ工場の建設には、450億ルピー(約900億円)が投資されており、本格稼働後の年間生産能力は40万台となる。当初は1ラインのみで生産を開始し、生産能力は20万台を有するが、2010年度は8万台以上を生産する予定である。
現在の従業員数は1900名だが、2年以内に3000名に拡大する予定である。同工場およびサプライヤーパークが完成したことにより、チェンナイでは新たに6000名の雇用が創出される予定である。
本工場は、ルノー・日産アライアンスのグローバル生産方式および品質水準を初めて導入した工場である。同生産方式は、両社の考え方やノウハウ、ベストプラクティスを統合して確立された両社共通の生産方式である。同生産方式を採用することにより、両ブランドの車の混流生産が可能となっている。
同時に、日産はチェンナイ工場を世界的な輸出ハブに位置づける方針である。輸出向け「マイクラ」の生産は、2010年7月に開始され、輸出は9月に開始される予定である。輸出先は、欧州、中東、アフリカ等100カ国以上にのぼる予定である。
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- [四輪・二輪]日産がインドで新型「マイクラ」生産開始、世界市場にも投入へ 2010/05/24 月曜日