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昭和シェルソーラーがドイツに投資、CIS太陽電池の増産へ

 【ベルリン、東京5日PRN=共同JBN】昭和シェルソーラー株式会社はこのほど、ドイツに新規投資を行うと発表した。セレン化銅インジウム(CIS)太陽光発電モジュールのメーカーである同社は、社名を「ソーラーフロンティア」と変更するとともに、2012年に初の欧州オフィスをミュンヘンに開設する予定。ドイツ貿易・投資振興機関が同社の投資計画を支援する。

 同社のミュンヘンオフィスは、米カリフォルニア州に開設される新しいオフィスと共に、2012年に世界で100万キロワットの販売目標達成を目指して、その役割を果たす。同社の生産高は、2011年央に生産を開始する新工場によって強化され現在の生産高の10倍以上に増える。

 ソーラーフロンティアの亀田繁明最高経営責任者(CEO)は「ドイツが経済・環境基準の両方を優先していることが、ソーラーフロンティアの設計・生産の最優先目標にぴったりと合致した。またドイツは世界最大の市場であり、ドイツに投資する3つの重要な理由がある。つまりドイツが経済、生態系を優先させていることとドイツの市場規模である。このためわれわれは極めて大きな需要を満たせると期待している」と語った。

 ソーラーフロンティアがドイツへの投資を決定したことによって、同社はまた欧州全域で成長している太陽電池市場へのアクセスという利点が得られる。最近の業界推計によると、ドイツは世界で稼働している太陽光発電モジュールのほぼ半数がドイツで生まれている。この市場は、2009年の設置が予想を上回り3・0ギガワットに達しそうで、引き続き成長している。

 ドイツは、幅広い製造業者、サプライヤー、研究機関が集まる世界最大の太陽光発電関係集団の本拠である。これらのイノベーターたちは、高品質と革新のシンボルとなっている伝統的な「メイドインジャーマニー」のラベルに太陽光発電を追加するという相乗効果を生み出している。

 ソーラーフロンティアは独自の薄膜モジュールをシリコンに変わって銅、インジウム、セレンを使用して製造している。これによって、同社は通常のシリコン・ウエハーをベースとするモジュールに比べて競争力のある素材価格から優位を得られる。薄膜モジュールは2011年までに14・2%の効率に達すると見られている。ソーラーフロンティアは、バイエルンのドイツ貿易・投資振興機関と、バイエルン州の経済開発担当機関であるインヴェスト・イン・ババリアによって支援される。ドイツ貿易・投資振興機関は東京で3月3日から5日まで開催の国際太陽電池展(PV EXPO2010:イーストホール4、スタンド26-22番)で、世界最大の太陽光市場に存在する最新のビジネスチャンスを紹介している。

 ドイツ貿易・投資振興機関はドイツ連邦政府の外国貿易と国内投資振興機関。この組織は、ドイツ市場への進出を図る外国企業に助言、サポートを行い、外国市場への参入を求めるドイツ企業を支援する。


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