ベンツ、7年ぶりにEクラスステーションワゴンを全面改良
メルセデス・ベンツ日本は24日、「Eクラス・ステーションワゴン」を7年ぶりにフルモデルチェンジし、販売を開始した。価格は669万円~1530万円。車体サイズをやや大きくさせたほか、エコカー減税に適合する新開発の直列4気筒DOHC 1795ccターボチャージャー搭載するなど、従来にも増して環境に配慮した車種となっている。
車体サイズを従来モデルと比べ、全長15ミリ、全幅35ミリ、ホイールベース20ミリ拡大しつつも最小回転半径5.3メートルを維持。また、軽量高剛性の高張力鋼板を車体全体の約74%、アルミニウムを6%、そのほか樹脂素材などを採用するなど、軽量ながら安全性を追求。ねじれ剛性も従来モデルと比べ約50%向上し、不快な振動を低減、操縦安定性と乗り心地を高めた。
環境を意識した「デザイン」「安全性」「快適性」の開発と、燃費効率改善、CO2排出量を低減する環境対応技術など採用。具体的には、バッテリーが80%以上充電されている場合に作動を休止する省エネルギータイプのオルタネータや、運転状況に応じた動力を制御するECOパワーステアリングポンプを全車に標準装備し、補器類の駆動ロスを軽減することにより燃費を改善したほか、運転状況に応じて効率的にガソリン供給量を調整する燃料ポンプを採用。また転がり抵抗を最大17%低減した新開発タイヤを標準装備し、エアロダイナミクスの大幅な改善により燃費向上に貢献する優れた空力特性を持たせた。
エンジンでは、新開発1.8リッター直列4気筒ガソリン直噴ターボエンジンを採用。燃料をシリンダー内に高圧で直接噴射し理想的な燃焼をもたらすマルチホールソレノイドインジェクターや、可変カムシャフト/バルブコントロール、ターボチャージャーなどにより燃焼効率を高め低燃費化と豊かなトルク特性、高出力を実現。小排気量ながらも、先代E 250の2.5リッターV6エンジンと同等の出力と、最大トルク約26%の増加を実現。
システム面では、居眠り運転による事故を未然に防ぐため、ドライバーの運転特性を解析し、長時間走行時のドライバーの疲労や眠気を検知して注意を促すアテンションアシストを全車に標準装備したほか、夜間走行時に赤外線カメラを用いて車両前方90メートルまでの範囲の画像をダッシュボード中央の7インチワイドディスプレイに表示し、夜間走行時の安全性を向上するナイトビューアシストプラスを全車にオプション設定。
停止時にブレーキ力を保持するホールド機能や、上り坂での発進でブレーキを踏み変えた際の後退を防ぐ「ヒルスタートアシスト」、雨天走行時にブレーキディスクの水膜を除去し制動距離が伸びることを防ぐ「ドライブレーキ」、アクセルペダルから急に足を離した場合など急ブレーキを想定し制動距離を短縮するプライミングなど、高度な機能を備える「アダプティブブレーキ」を標準装備した。
前後の記事
記事バックナンバー
- [四輪・二輪]ベンツ、7年ぶりにEクラスステーションワゴンを全面改良 2010/02/25 木曜日