現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > -


ロシア・アルミ社、2009年生産量を発表

【モスクワ22日PRN=共同JBN】世界最大手のアルミニウムならびにアルミナの製造会社、ロシア・アルミニウム社(ルサール、SEHK: 486、EuroNext: RUSAL/RUAL)は2009年の主要生産データを発表した(注1)。

▽主要点
 *2009年のアルミニウムの総生産量は390万トンと、2008年比で11%の減少となった。
 *2009年のアルミナの総生産量は730万トンと、2008年比で36%の減少となった。
 *需要の減退により、2009年度のボーキサイトの生産量は1130万トンと、2008年比で41%の減少となった。
 *2009年のアルミホイルおよびパッケージの生産量は約6万7800トンと、2008年からほとんど横ばいとなった。
 *2010年のアルミ需要については専門家は下記のとおり成長を予測しているため、ロシア・アルミニウム社は2010年のアルミ生産を3%増、アルミナ生産を7%増と計画している。

ロシア・アルミニウム社のオレグ・デリパスカ(Oleg Deripaska)最高経営責任者(CEO)は22日の発表についてコメントを発表し「昨年はアルミ業界の活力が試された年になり、すべての企業が景気下降に対応することが迫られた。ロシア・アルミニウム社は世界景気下降の結果に対処し、長期的な競争力をつけるためにコスト削減計画、債務のリストラクチャリングを成功裏に行い、さらに香港ならびにNYSEユーロネクスト・パリの両証券市場に上場した。当社はビジネスが将来にわたって持続可能な成長をするための確かな基礎を築いた。すでに需要の回復を示す兆候が出ている。多くの国が不況から脱出しつつあり、そのことは欧州ならびに米国の顧客からの注文の増大という形で現れており、さらにアジアの経済成長の持続も相まって、当社としてはアルミ業界の今後について楽観的な見通しを持つにいたっている。現在安定的な状態が見られるが、これは今後消費の増大へとつながり、生産の増大を上回るペースになるだろう」と語った。

2009年の総生産についての詳しい情報はウェブサイトを参照。
http://www.prnasia.com/sa/attachment/2010/02/2010022239588.pdf

▽市場分析(注2)
2009年は、世界経済ならびにアルミ産業を含む商品市場にとって記録にある上でもっとも厳しい年になった。英調査会社CRUグループによれば、世界不況によって2009年のアルミ需要は2008年度比で8.2%減という結果に終わった。2009年のアルミの平均価格は2008年比べて35%も落ち込んだ。アルミ生産会社はこれらのマイナス要因に対応、年間生産量を240万トン削減し、さらに年間生産量で350万トンにおよぶ新たな製造施設の操業開始を延期した。全体として、2009年の世界アルミ生産量は2008年に比べて5.9%減少し、3780万トンとなった。

2009年のアルミならびに他の商品価格は中国経済によって支えられた。中国は6850億米ドルにおよぶ景気刺激策を行い経済成長を支えた。その中身は、大規模インフラ整備計画ならびに自動車産業を含む広範囲の工業製品に対する需要の喚起策だった。英調査会社ブルック・ハント社(Brook Hunt)によれば、2009年の後半には先進国経済の復活によってアルミ生産チェーンのすべての局面においてストックの積み上げが再開され、需要をさらに押し上げた。

▽アルミニウム
ロシア・アルミニウム社(UC RUSAL)による2009年のアルミニウム総生産量は394万6000トンと、2008年比で11%の減少となった。生産減少の1つの要因は効率の低い精錬所での操業を一時停止したことだ。そのなかにはロシアのノボクズネツク(Novokuznetsk、NkAZ)、ボゴスロフスク(Bogoslovsk、BAZ)ならびにウラル・アルミニウム・スメルター(Urals Aluminium Smelters、UAZ)、ウクライナのザポロージェ・アルミニウム・スメルター(Zaporozhye Aluminium Smelter、ZALK)がある。

詳しい情報はウェブサイトを参照。
http://www.prnasia.com/sa/attachment/2010/02/20100222627570.pdf

▽アルミナ
ロシア・アルミニウム社(UC RUSAL)による2009年のアルミナ総生産量は727万9000トンで、2008年比で36%減少となった。高コストのアルミ製造プラントでの生産が削減された。その中にはアイルランドのオーギニッシュ(Aughinish)、ウクライナのザポロージェ・アルミナ・リファイナリー(Zaporozhye Alumina Refinery、ZALK)が含まれる。一時的な生産停止が行われたのはイタリアのエウラルミーナ(Eurallumina)、ジャマイカのウインダルコ(Windalco)ならびにアルパート(Alpart)の各プラントである。

詳しい情報はウェブサイトを参照。
http://www.prnasia.com/sa/attachment/2010/02/20100222276070.pdf

▽ボーキサイト
需要の減退により、同社の2009年のボーキサイト総生産量は2008年から41%減少し、1130万トンとなった。


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する