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住友金属鉱山、フィリピン・大手ニッケル鉱山会社の株式追加取得

 住友金属鉱山は14日、フィリピン最大手のニッケル鉱山会社であるニッケル・アジア・コーポレーション社(ナック社)への追加出資を決定し、ナック社株式の8.5%を、約22百万米ドルにて取得したと発表した。この追加株式取得により、住友金属鉱山からナック社への出資比率は25.0%となった。

 ナック社は世界有数のニッケル資源国であるフィリピンにおいて、最大規模のニッケル鉱石生産を行う鉱山会社。2006年2月に、それまで個別に経営されていたZamoraグループ傘下のニッケル鉱山会社の資本を統合し、経営資源を集中させることにより、経営の一層の効率化を実現するために設立された。

 ナック社傘下には、住友金属鉱山がフィリピンで操業するコーラルベイ・ニッケル社への鉱石供給を行うリオツバ・ニッケル・マイニング社もあり、住友金属鉱山とナック社はこれまでも事業上緊密な関係を有していたが、今年8月には住友金属鉱山が約39百万米ドルを出資し、同社株式の16.5%を取得し資本関係を結ぶに至った。また、現在、住友金属鉱山が推進中のタガニートHPAL(高圧硫酸浸出)プロジェクトでも、ナック社がこれに参画し、傘下のタガニート・マイニング社が鉱石を供給することを計画している。

 ニッケル事業では、フィリピン・コーラルベイでHPAL法によるニッケル製錬を世界に先駆けて商業的に成功させ、世界最高水準のニッケル製造技術を実証した。これを足がかりに現在計画中のタガニートHPALプロジェクトの推進および新居浜ニッケル工場拡張など積極的な事業展開を行っている。


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