稲盛氏ら4人が受賞、世界起業家賞
【リヨン(フランス)20日PRN=共同JBN】フランスのリヨンで開催されているWorld Entrepreneurship Forum(世界起業家フォーラム:11月18日-21日)で19日、国際的な著名人4人がEntrepreneur for the World(世界起業家賞)を受賞した。http://www.newscom.com/cgi-bin/prnh/20091027/364405
この賞は毎年、世界起業家フォーラムが傑出した起業家的成功を納め社会に貢献した起業家、社会的起業家、学識経験者、政治家に授与している。
受賞した4人は以下の通り。
▽バート・トゥオールフホーベン博士
専門家部門で受賞。調査、研究、プロジェクトなどで世界的に起業家に関する知識を改善し流布させた学識経験者、学会以外の指導的立場にある人に贈られる。
トゥオールフホーベン博士は、「シリアルアントレプレナー」(連続して会社を興す人)と呼ばれるものを体現している。博士は過去40年間に28大学と協力して、世界11カ国で51のハイテク企業を興した。
博士は現在も多くの国際的な起業家精神に関する大学ネットワークで活動している。彼はEuropean Foundation for Entrepreneurship Research(起業家精神研究欧州財団、EFER)を創立し、EASDAQ(European Association of Securities Dealers Automated Quotation)を開始した。2001年にハーバード大学ビジネススクールから同大学最高の栄誉であるアルミニ・アチーブメント・アワードを受賞している。
▽ファズレ・ハサン・アベッド博士
社会企業家部門で受賞。この賞は、コミュニティーの生活を大幅に改善した人物に与えられる。
ファズレ・ハサン・アベッド博士は、世界最大の非政府開発組織であるBRAC(Bangladesh Rural Advancement Committee)を創設した。彼はまた貧しい人々を悲惨な環境と依存から救済する方法である貧困層向け小規模無担保融資「マイクロクレジット」の積極的推進者の一人である。
博士は数々の国際的な受賞歴を持っている。コミュニティー・リーダーシップでラモン・マグサイサイ賞、ユニセフのモーリス・ペイト賞、オロフ・パルメ賞、世界健康のためのゲイツ賞、リーダーシップに関するヘンリー・R・クラビス賞などである。
▽稲盛和夫氏
専門家部門で受賞。この賞は、社会のための富を創造した人物に与えられる。
稲盛氏は、日本の2大手企業である京セラとKDDIを創立した。
同氏は非営利財団の稲盛財団を創立し、国際社会と人類の向上に優れた貢献を行った個人、団体を国際的に顕彰する京都賞を設けた。
稲盛氏は「盛和塾」の塾長として世界の5000人以上の企業経営者と起業家に経営哲学を教えている。
▽メアリー・ロビンソン元アイルランド大統領
政治部門で受賞。この賞は、法律、政治、行政上もしくは経済的活動を通じて起業家精神の発展を奨励する政策を遂行した人物に与えられる。
ロビンソン夫人は女性として初めてアイルランドの第7代大統領を務め、国連人権高等弁務官も努めた。
ロビンソン夫人の一番新しいプロジェクトは、「Realizing Rights: the Ethical Globalization Initiative」。この活動は、公平な貿易と適正な仕事の育成、健康である権利と移民政策の推進、女性のリーダーシップの強化のための活動、企業の社会的責任の促進-を目的としている。
ロビンソン夫人は数多くの賞を受賞している。1997年には(欧州)南北賞を受賞者の一人として与えられ、2006年には「Social Science Principes de Asturias Prize」を受賞した。
▽World Entrepreneurship Forum(世界起業家フォーラム)について
EMLYON Business School(リヨン経営学大学院)とKPMGによって創設されたWorld Entrepreneurship Forum(世界起業家フォーラム)は、フランスのサルコジ大統領から強力な支援を受けている。フォーラムは起業家、富と社会正義の創造者のために設けられた初の世界的シンクタンクである。フォーラムには毎年、100人を超えるメンバーが参加する。詳細はhttp://www.world-entrepreneurship-forum.com.を参照。
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- [国際情報]稲盛氏ら4人が受賞、世界起業家賞 2009/11/20 金曜日