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三菱レイヨン、アクリル長繊維「シルパロン」事業撤収

 三菱レイヨンは13日、同社グループの三菱レイヨン・テキスタイルが、アクリル長繊維「シルパロン」事業を撤収することを発表した。2010年3月末で生産を終了し、同年6月末で販売を終了させる。

 アクリル長繊維「シルパロン」は、絹に似た光沢と発色性を特徴として、セーター分野に特化した差別化戦略で事業展開してきた。日本国内のセーター製品の輸入浸透率が95%を超え国内販売が減少する一方、製品価格の下落に伴い安価な他素材への転換が進行し、主な輸出先であった韓国、中国においても販売量減少が続いた。

 また、昨秋以降の景気低迷による百貨店の売上が軒並み低下するなか、「シルパロン」の使用用途であるセーター市場も大幅に縮小。原料高騰、生産量縮小によるコスト上昇も収益を悪化させた。


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