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スタルク社ウルトラ76タンタル合金を発表、北京展示会で

 【ニュートン(米マサチューセッツ州)9日PRN=共同JBN】高融点金属と製品の世界的なメーカーでFPRグループ傘下のエイチ・シー・スタルク社は2009年9月14日から17日まで中国・北京で開催される国際表面処理防腐食技術・設備展示会(CSCP-NACE Conference & Exhibition)で化学装置産業向けに性能を向上させた「ウルトラ76タンタル合金」(Ultra 76 Tantalum Alloy)を発表する。

 耐腐食性をもつタンタル(Ta)合金は腐食性化学物質や有害化学物質などを使う多くの装置産業で使われている。タンタル合金は厳しい腐食性の環境で使われる重要部品として、最大の費用効果ならびに長い耐用年数を持つことが実証されている。

 しかし、バルク形状合金の機械的特性は水素脆性によって悪影響を受け、利用例によっては信頼性の高い従来タンタル合金にも影響が出る。歴史的に、腐食性酸性溶液中につけられた通常タンタル合金が破壊されるプロセスとしては腐食による金属損失よりもむしろ水素脆性によるものが多かった。

 エイチ・シー・スタルク社の技術陣が従来のタンタル合金の水素脆性に対処し性能の信頼性を確実にするために開発したのが改良された新タンタル合金「ウルトラ76タンタル」で、これは水素による破損を抑え、耐腐食性能も上がっている。

 現在許容されているものよりさらに強い腐食性を持つ塩化水素の環境下で行われたテストでは新タンタル合金「ウルトラ76タンタル」は低い腐食率を示し、さらに重要なことに、水素脆性は従来タンタル合金に比べ、1けたから2けたの低さであった。さらに、同じく許容値をこえる腐食性をもつ硫酸液でのテストによれば「ウルトラ76タンタル」の腐食率は低く、水素脆性率も従来合金よりも5倍から10倍低かった。

 「ウルトラ76タンタル」の機械特性は従来タンタル合金に匹敵するレベルを持っており、今まで従来タンタル合金が使われていたプロセスや製造工程で容易に使用可能である。さらに、従来タンタル合金の場合一般的に行われていた、水素脆性による損失を少なくするための「プラチナ・スポット溶接」という余分な工程が「ウルトラ76タンタル」では必要なくなる。「ウルトラ76タンタル」が持つこれらの長所によって、製造工程が単純化され、不都合な修理や生存損失がなくなり、さらに製品の高い信頼性、長い耐用年数を確実なものにできる。

 エイチ・シー・スタルク社は第1回CSCP-NACE展示会の140番ブースに出展している。担当者はロバート・チャン、トーマス・ジョベック、またはアジズ・アスファハニである。「ウルトラ76タンタル」についての詳しい情報はメールアドレス(info@hcstarck.com)に電子メールを送るか、ウェブサイト(http://www.www.hcstarck.com)を参照。


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