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企業のニーズ理解が必要、英デジタル・マーケティング市場

 【ロンドン21日PRN=共同JBN】今年のアドテック・ロンドンを前に行われた中立系の調査によると、オンライン、デジタル・マーケティングに対する英国企業の投資意欲を最大限活用するためには、英国のデジタル市場は取引の位置づけをもっと明確化する必要がある。

 マルチメディアのプレスリリースを見るにはここをクリック。
  http://www.prnewswire.com/mnr/prne/adtech/37549
 昨年のショーの来場者約900人を対象にしたこの調査では、回答者のほぼ半数(48%)が前年比9%増にあたる予算の約30%を今後12カ月間にデジタル・マーケティングに振り向ける見込みであることが明らかになっている。このレベルの投資を行う最大の理由は、回答者の3分の2(62%)がオンライン・マーケティングのもたらすROI(投資利益)の方がオフライン・マーケティングより大きいと信じているという事実だった。

 この調査はデジタル・マーケターがそのサービスを位置づけるやり方をもっと明確にする必要があることも示している。アドテックのグループ・マーケティング・コンテンツ・ディレクター、クリストフ・アセリン氏は「マーケターにとってオンライン・マーケティングに対する英国企業の投資増大を活用する機会があるのは明らかだが、これにはマーケティングの業界用語ではなく企業のニーズに対する理解力を持つ必要がある。言語の障壁は伝統的なマーケティングとオンライン・マーケティングの間に断絶をつくり出し、現在のマーケティング戦略にオンラインを組み込もうとしている多くのマーケターに欲求不満が生まれている。この調査は企業の成長に目に見える影響を及ぼすことへの要求があることを示しており、業界として、企業の目標に何よりもまず対応する必要があるというデジタル・マーケティングについての議論を理解する必要がある」と語っている。

 同氏はさらに「デジタル・マーケティングのアプローチはどうすればこれらの目標が達成できるかを考える前に、まずどのような必要性を満たせるかとの課題に取り組むことが重要だ。多くのマーケティング戦略は技術的な能力に導かれており、企業の感覚は忘れられている。今年の会議のプログラムはマーケターと意思決定者がデジタルの機会を企業の目標と再結合するのを助けるための真のロードマップである」と述べた。

 9月22、23の両日にオリンピア展示センターで行われるこの会議、展示会は英国最大のデジタル・マーケティング業界の集まりとして確立されている(http://www.ad-techlondon.co.uk)。今年の会議のプログラムには次のような講演者、ディスカッションが含まれている。

 -オグルビーUK会長、IPA社長のロリー・サザーランド氏- IPA新社長としての初の講演で同氏はIPAがオンライン広告をどのように管理する方針かについて講演する。
 -ヴァージン・グループのオンライン・マーケティング責任者のアレックス・ハンター氏- 同氏はなぜブランドは現実には顧客などかまっていないのかについて話す。
 -アソシエーテッド・ノースクリフ・デジタル最高経営責任者(CEO)のリチャード・タイタス氏-BBCオーディオ・ミュージック・インタラクティブとBBCモバイルの元コントローラーである同氏は、デーリー・メール・オンライン全体のデジタル体験を改善するためにどのようにノースクリフ・デジタルが対応していくかを説明する。
 -ブルーステート・デジタルのマネジングパートナーのトーマス・ジェンセマー氏- 2008年米国大統領選からほぼ1年たって、その中心的アーキテクトの1人が英国の政党、ブランドはバラク・オバマのオンラインの成功から何を学べるかについて話す。
 -ボニア・ビジネス・プレスCEEでデザイン・ディレクターのジャセク・ウトコ氏-同氏はメディア・コンサンプションに対するデジタルの影響とどうすれば(外観だけでなく)デザインが新聞を救えるかについて話す。
 -ツーリズム・クイーンズランドのリージョナル・ディレクターのジェーン・ニコルソン氏- ソーシャル・メディアを活用した年間最優秀PRキャンペーン(オーストラリアのパラダイスのような島の管理人を見つけるための「世界で一番魅力的な仕事」キャンペーン)を紹介する。

 ▽成長のカギはモバイル・マーケティングとビデオ広告
 またこの調査は、今年は特にモバイル、オンライン・ビデオへの投資が増大しそうであることを示している。モバイル・マーケティングへの投資は今年は2倍以上になる見込みで、マーケターの37%が投資先になると主張している。同様に、ビデオ広告も投資が15%増加しそうである。

 モバイル・マーケティングへの関心増大を反映して、今回のショーでは初めて「モバイル・マーケティング・ショー」を開催する。この新機軸は英国の主要な代理店のバイヤー、ブランド・マーケター、モバイル・マーケティングのベンダーを一堂に集め、どうすれば企業がより効果的にモバイルアプリケーションや直接反応戦略を利用できるかについて話し合うことを目的としている。

 アセリン氏はさらに「モバイル・マーケティングは現在大きく成長している分野だが、どのように利用できるかについての不確実性、多くのマーケターの理解の欠如を伴っている。今年初めABIリサーチは、広告にサポートされたモバイル検索、ビデオ、ゲーム・コンテンツ・サービスの新しいプラットフォームの出現で、モバイル・マーケティングの世界市場規模は2007年の18億ドルから2013年には約240億ドルに成長する見込みだと推定した。ショーのこのセクションは、モバイル・マーケティングのパワー利用を目指すマーケターがどのような選択肢を利用できるについて実際的な助言を提供する」と語っている。

 さらに、2日間のエキシビションでは洞察と調査、マーケティング・インテグレーションとキャンペーン戦略、広告ネットワーク、電子メール・マーケティング、オンライン・ビデオ、ソーシャル・メディア、ターゲティング、検索、ウェブ分析、モバイル・マーケティングなどのテーマについて120以上のセミナーが開かれる。各セッションはコカ・コーラ、COI、クオニ、ユニリーバを含むブランドのキャンペーンのケーススタディから引き出された教訓に基づく実際的な助言を提供するように設計されている。このショーは4年連続でグーグル・ユニバーシティーを開設し、グーグル・アドワーズなどのツールがどのように企業を助けるかについて初心者向け、上級者向けのクラスをマーケターに提供する。ショーでは約200社のマーケティング・サービス・プロバイダーがデジタル・マーケティングのあらゆる分野についての展示を行う予定である。

 セミナー、会議の全プログラムはhttp://www.ad-techlondon.co.ukで見ることができる。
 *ビビッド・インターフェースがアドテック2008の入場者、非入場者についてオンライン来訪者調査を行った。調査は2008年10月に行われ、982人の来訪者の調査が完了した。これは入場者総数7134人の14%に相当する**。入場者総数のうち5718人は総来訪入場者(登録数)、1416人はその他の入場者。


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